デジタルタトゥーを消したい!人生台無しになる危険性と炎上対策

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デジタルタトゥーとは、インターネットに公開された投稿や個人情報が拡散されると完全な削除ができなくなることを意味します。一度身体に入れ墨(タトゥーを)を入れると削除できないように、デジタルタトゥーの削除も簡単ではありません。

  • デジタルタトゥーで人生台無しになる危険性
  • ネット炎上とデジタルタトゥーの事例
  • デジタルタトゥーの対策
  • デジタルタトゥーの消し方
  • 弁護士によるデジタルタトゥーの削除

デジタルタトゥーを消したいとお悩みの方に向け上記の情報を紹介します。

デジタルタトゥーで人生台無しになる危険性

デジタルタトゥーは人生を台無しにする危険性を秘めています。就職・転職や恋愛・結婚が不利になったり自宅にまで嫌がらせを受けたりするからです。デジタルタトゥーが刻まれてしまうことで起きるリスクを見てみましょう。

デジタルタトゥーが与える就職や転職への危険性

企業は採用予定者の身辺調査をするためにインターネットでその人の名前を検索します。そのため、ネット上にデジタルタトゥーが残っている人は転職活動や就職活動が難しくなるのです。

つまようじを使ってお店の商品にいたずらをした動画をアップしたYoutuber(通称「つまようじ少年」)が逮捕されたという事件がありました。彼は少年院を退院してからの2年間、問題となった動画の影響で就職が困難だったと言います。

たとえば、バイトテロ(アルバイトが店内で不適切な行動をした動画をSNSに投稿すること)によってお店が閉店せざるを得なくなるという事例もありました。企業や店舗の存続にも影響するためデジタルタトゥーが残る人の採用には慎重になります。

実際、デジタルタトゥーが原因で企業から採用を断られる事例も少なくありません。インターネット上に不適切な投稿があることで就職や転職ができなくなる恐れもあるのです。

デジタルタトゥーが与える私生活や人間関係への危険性

デジタルタトゥーは私生活にも悪影響を及ぼします。

デジタルタトゥーが残っていることを理由に、結婚や恋愛がうまくいかなくなることがあります。一生を共にする伴侶に社会常識やモラルを欠いた行為をする人は選べないという人もいるからです。本人たちはよくても相手の家族に反対されることもあります。

さらに、バッシングの被害対象は自分だけとは限りません。たとえば、炎上した本人に反省する様子が見られない場合は家族や友人がバッシングの対象になることもあります。

一度デジタルタトゥーが残った人は私生活でも信用を失った状態です。デジタルタトゥーは数十年経っても消えることはありません。

炎上すると個人情報や画像が晒される危険性

匿名でSNSアカウントやYoutubeを運用していたにも関わらず、インターネットに公開した投稿が炎上した際、本人の実名・住所・勤め先の会社や学校、家族構成や連絡先まで晒されてしまうことがあります。また、個人情報だけでなく顔写真や自宅の写真まで晒されることも少なくありません。

プライバシーに関わる情報を割り出すのは特定班と呼ばれる人たちです。彼らは問題の投稿や過去のやりとりをもとに炎上した人の個人情報を特定します。

一度個人情報がネット上に晒されると炎上とともにSNSや5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)、まとめサイトなどで拡散されます。急速なスピードで広がるので削除するのは難しいです。自分のアカウントはもちろん、電話やメール、自宅まで嫌がらせを受けるかもしれません。

炎上や画像流出などデジタルタトゥーの事例

SNSでの炎上やリベンジポルノによる恥ずかしい画像の流出など、デジタルタトゥーの事例はたくさんあります。具体例を交えながらネット炎上とデジタルタトゥーの問題点を見てみましょう。

アルバイトによるSNSでの不適切な投稿の炎上事例

2019年に入ってからバカッター(Twitterへの不適切な投稿)・バカスタグラム(Instagramへの不適切な投稿)など、SNSを通じたバイトテロの炎上事件が多発して話題になりました。当然、特定班による住所や氏名の特定も行われていて、インターネット上には無数のデジタルタトゥーが残っています。

特に大きな問題に発展したのは、くら寿司の店員によるバカッター事件です。くら寿司の店員がさばいた魚を一度ゴミ箱に捨て、再度ゴミ箱から出す動画が炎上・拡散しました。飲食店チェーンのくら寿司は社会的な信用を失い、株価が急落して27億円もの損失が出ています。

くら寿司は消費者向けに謝罪をするとともに、SNSに投稿した店員に対して厳しい措置をとることを明言しました。問題を起こした店員2人を解雇すると同時に、民事・刑事での法的措置を実施する動きをしたことが注目を集めています。

くら寿司側はSNSによる不適切な投稿に厳しい姿勢を見せることで、二度と同様の事件が発生しないようにしたいと述べています。店員への損害賠償請求額はまだわかりませんが、本人だけでなく家族にまで巨額の賠償請求額が発生するのがSNSでの炎上です。

リベンジポルノの投稿による一般女性の画像流出事例

職場などの人間関係でトラブルがある

交際していた恋人からリベンジポルノ(復讐)目的で自身の裸をツイッターで公開され、いまだにネット上に画像が残っているという事例もあります。リベンジポルノで有罪判決を受けた鳥取県在住の男性もいました。事件のリベンジポルノは長期にわたって敢行されており、「被害者の精神的苦痛や人格の損害が大きい」という判決が出ています。

リベンジポルノの画像も2ちゃんまとめサイトやキュレーションサイト、ホスラブ、爆サイ、その他SNSのデジタルタトゥーとして残っています。あるいはインターネットユーザーのパソコンやスマートフォンの端末内に画像が保存されていることがあります。別のリベンジポルノ事件が起きるなどのきっかけで、再び拡散されることも少なくありません。

デジタルタトゥーを作らないための対策

ネット上にデジタルタトゥーを作らないためには不適切な投稿をしないのが一番です。ただし、何がきっかけでデジタルタトゥーが残るかはわかりません。ここでは、SNSでの炎上を中心にデジタルタトゥーを作らせないための対策を紹介します。

本名がわからないSNSアカウントにして対策する

まず、ツイッターやインスタグラムなどのSNSを利用するときは本名がわからない名前にしましょう。炎上したときに個人情報や画像を晒されるリスクを下げるためにできる最初の対策です。

多くの人は、SNSを利用するときに炎上する可能性がないコミュニケーションを取っていると思います。しかし、細心の注意を払ってテキストや画像を投稿しても第三者からどのように思われるかわかりません。自分では問題がない発言でも炎上し、インターネット上にデジタルタトゥーが刻まれるリスクがあります。

インターネット上への本名の公開は覚悟が必要です。もし、SNSを安全に利用したいならなるべく本名からは離れた匿名アカウントで投稿しましょう。

SNSは非公開アカウントにして対策する

SNSアカウントを利用するときは家族や友達など、信頼できる人にしか見えないような非公開アカウントにするのもおすすめです。

もしあなたが不適切な投稿をした場合、まったく関係ない第三者がSNSで拡散する恐れがあります。ツイッターならリツイート、インスタグラムならハッシュタグ検索をきっかけに不適切な投稿の存在を知ると、どんどん炎上が広がってしまうでしょう。

たとえば、ツイッターは非公開アカウントならリツイートはできません。フォロワーの誰かがパソコンやスマートフォンで保存して再度拡散する可能性はありますが、信頼できる人だけと繋がっているならそのリスクも低いはずです。

投稿前に投稿や画像を確認する

SNSへ投稿する画像や文章は読む人がどのように感じるかを一度考えてから投稿しましょう。

SNSは思ったことを気軽に発言できるのがメリットです。しかし、軽はずみな投稿がきっかけで人生台無しになってしまう恐れがあります。その瞬間は自分が面白いと感じたことでも誰かを不快にさせたり名誉を傷つけたりするものかもしれません。

お店や無関係な人への迷惑を考えるのはもちろんですが、家族や友達であっても他人です。たとえば、SNSに家族や友人の画像や文章を投稿するときは本人に許可を取ってからアップしてください。

たとえ自分の写真や動画でも炎上するリスクがあるので、少しでも炎上しそうな内容なら投稿しないようにしましょう。

個人情報を特定される投稿はしない

SNSを利用するときは、普段から個人情報が特定されないような発言を心がけましょう。

まず自宅の周辺情報がわかるような投稿は控えてください。近所の駅やお店の名前はもちろんですが、自宅から見える風景を写真で撮影してアップするのも危険です。地名やお店の名前などが含まれていることがあります。炎上したときに個人情報を晒す特定班はこれらの情報から個人情報を特定しているので要注意です。

自宅だけでなく職場や職場の周辺情報にもSNSに投稿すべきではありません。個人情報を特定されるようなヒントを投稿しないことが安全なSNS利用のポイントです。

また、個人情報を特定されないためにスマホの位置情報サービスをオフにしておくとよいでしょう。画像にも撮影した場所の記録が残る機能があるからです。

匿名でも炎上するような投稿は避ける

匿名だからと言って炎上するような投稿をしてよいわけではありません。また、匿名でSNSアカウントを運用している人でも過去の投稿ややりとりから特定班に個人情報を特定される恐れは十分にあります。

また、自分の名前がバレることないだろうと炎上に加担したり他人に誹謗中傷したりすると、相手が法的手続きプロバイダの開示請求を通じて名前や住所を特定することがあります。その結果、デジタルタトゥーが生まれる要因にもなるので炎上する投稿は避けてください。

早めに画像や投稿を削除して謝罪する

もし炎上しそうな投稿をしてしまった場合、まずはすぐに画像や投稿を削除しましょう。たくさんの人の目に触れて拡散されるのを防ぐためです。SNSからまとめサイトへ転載されてデジタルタトゥーが広まるのを防ぐ狙いもあります。

自分に非がある投稿をした場合は速やかにSNS上で謝罪をしてください。本人がSNSアカウント上で謝罪をすると事態が早めに鎮静化することも多いです。もし自分の不適切な投稿が原因で炎上した際は謝罪しましょう。

謝罪をするときは心を込めて謝るようにしてください。たとえば、ひとつのSNSアカウントで炎上したときに別のSNSでは炎上について愚痴を言うなどをすると、特定班に気付かれて別の炎上が起きることもあります。デジタルタトゥーがこれ以上拡散しないように誠意をもってきちんと謝罪することが大切です。

自分でできるデジタルタトゥーの消し方

デジタルタトゥーは自分で消すことができます。少し手間はかかりますが、自分の人生を台無しにしないためにもサイト管理者やプロバイダへデジタルタトゥーの削除を請求しましょう。

サイト管理者にデジタルタトゥーの削除要請をする

デジタルタトゥーとなる発言や画像、個人情報がサイトへ掲載されてしまったときは、各サイトの管理者へ削除要請を依頼してください。大手キュレーションサイトなら運営会社にへの問い合わせ窓口があり、問題がある記事だと判断した場合は速やかに削除してくれることがあります。

ただし、個人からのデジタルタトゥーの削除依頼はあくまでも任意です。サイト管理者側が削除してくれない可能性があることを理解しておきましょう。

プロバイダ責任制限法を利用して削除依頼をする

サイト管理者や運営会社に対し、プロバイダ責任制限法にもとづいて削除依頼を要請することもできます。名誉権やプライバシー権などの権利を侵害された被害者が、情報発信者に対して情報を発信しないように請求を行う、というものです。

デジタルタトゥーとなる個人情報を掲載するサイトまたはプロバイダに送信防止措置依頼書を作成して書面を送付します。該当記事のURLや権利侵害を受けている内容などを記載して削除を請求してください。

自分でデジタルタトゥーの削除を依頼する注意点

個人のブログやSNSアカウントに依頼してひとつひとつ画像や投稿の削除を依頼するのは骨が折れる作業です。ただし、削除のお願いをしているときに炎上することがあります。

サイトに掲載されたデジタルタトゥーの削除を自分でしつこく連絡すると、サイト管理人が怒ってしまい再炎上することがあります。彼らの立場からするとあなたのデジタルタトゥーは収益源です。できたら一度作ったコンテンツは消したくないのが本音だと言えます。

デジタルタトゥーを残した本人から削除要請が来ていると言った旨の記事やSNS投稿をされることも少なくありません。サイト管理者が任意の削除に対応しない場合、再度自分で削除請求をするのはリスクが高いので追及するのは控えましょう。

弁護士によるデジタルタトゥーの削除

自分でデジタルタトゥーの削除を要請する時間がなかったり削除請求が難しかったりする場合、自分の代わりに削除申請をできるのは弁護士だけです。弁護士によるデジタルタトゥーの削除のやり方を見てみましょう。

デジタルタトゥーの削除代行は非弁行為に該当

デジタルタトゥーの削除代行は非弁行為に該当するため弁護士以外が受けることはできません。

非弁行為とは、弁護士以外が法律に該当する行為を認めないとする法律です。デジタルタトゥーの削除要請をするときは、名誉棄損やプライバシー侵害などの法律違反を主張することになります。そのため、弁護士以外の職業の人はデジタルタトゥーの削除申請ができません。

逆SEO対策やサジェスト対策などの風評被害対策のリスク

たとえば、逆SEO対策によってデジタルタトゥーが検索結果から表示できないようにしたり、サジェスト対策によってgoogleやYahoo!の検索窓の予測変換から表示されないようにしたりと、風評被害対策に取り組むIT企業もあります。

ただし、これらはデジタルタトゥーを削除しているわけではありません。また、逆SEO対策やサジェスト対策をきっかけに再炎上するリスクも考えると、弁護士を通じてデジタルタトゥーを削除するやり方が一番確実だと言えます。

弁護士によるサイト管理者へのデジタルタトゥーの削除請求

弁護士がサイト管理者へ削除請求をする場合はサイト管理者に対して削除請求の連絡をします。法律上、弁護士は弁護士会照会によってサイトのドメイン登録者を特定できる場合もあるなど、自分自身で行うより、効率的なデジタルタトゥー削除を行うことができるのです。

弁護士の名前でデジタルタトゥーの削除要請を伝える内容証明郵便は、サイト運営者にとって強いインパクトがあります。多くのサイト運営者は弁護士からの内容証明郵便による削除申請だけでデジタルタトゥーの削除に応じてくれます。

裁判所への仮処分申し立てでデジタルタトゥーを削除

デジタルタトゥーとなる投稿が別サイトの記事などに掲載されてしまった場合、弁護士から裁判所へ仮処分の申し立てをする手続きが有効です。

個人情報の削除をするためには本来裁判が必要ですがそれでは時間がかかります。そこで、裁判をせずに削除を依頼するのが仮処分です。

仮処分命令はサイト管理者へすぐに該当記事を削除させる強制執行力があるので、裁判所を通じて仮処分でデジタルタトゥーとなる記事の削除命令を出すのが最速の手段です。なお、インターネット上に掲載されている記事は一度削除されたら訴訟を起こす必要がありません。これを満足的仮処分と言います。

まとめ

デジタルタトゥーは人生台無しにするリスクがあります。個人情報が晒されてしまい就職や結婚が困難になった事例も多いです。自分でデジタルタトゥーを削除するやり方もありますが、サイト管理者への削除申請が通らなかったり再炎上したりすることもあります。そんなときは弁護士に依頼してデジタルタトゥーの削除代行をしてもらいましょう。