算命学の命式とは?
算命学は生年月日から導き出される干支を図表に当てはめて導き出される命式で運命を占う学問です。生まれた星や守護神の位置などからその人の本質や宿命、相性などを占うことができます。算命学の命式や占いの基本的な方法についてみてみましょう。
3×3の9つのマスに生年月日から計算した干支を当てはめて占う
算命学ではまず生年月日から命式を導き出す必要があります。複雑な方法でしか算出できませんが、最近ではネットで無料サイトを利用すれば生年月日を入力するだけで命式がわかります。3×3のマス目から構成される図表に干支を当てはめて占います。
十干と十二支で表される
算命学の命式は十干と十二支で表されるものでそれぞれ異なる特性があります。十干は陰陽五行説を背景として天地を引用で分けた10種類の空間を意味するものです。一方、十二支は木星の軌道を基準として地球の時間を知るために十二に区分されたもので、それぞれに動物の名前が付けられています。
万年暦や早見表などで調べる
算命学では命式を導き出せないと占うことができません。とても複雑な計算式が必要でプロの占い師でも難しいとされています。そのため、いつの年でも通用し、開運や相性、日の吉凶などが記された万年暦や一目でわかる早見表を使って調べる方法もおすすめです。
算命学を読み解くうえで重要な用語
算命学は命式を導き出すことによって性格や相性、運命などを占うものです。命式を簡単に導く方法はありますがそれだけでは算命学を理解することはできません。算命学を読み解くうえで重要となる用語について説明します。
守護神:運勢を安定させる役割
守護神は算命学のなかで最も重要なものであり運勢を安定させる役割を担っています。性格や運命の特徴を表す9マス図表のなかで守護神が上の位置にあればあるほど守護神によって助けられているといえます。下の方に位置する場合は人生がなかなか思い通りに進まないこともあるでしょう。
天中殺:天の加護や人の助けが得られない期間
算命学において天中殺は天の加護や人の助けが得られない期間のことを意味します。年の天中殺は12年のうち2年間、月の天中殺は12ヵ月のうち2ヵ月となります。天中殺の時期は新しいことを始めるのには向いていない期間であり結婚や転職などは凶となります。
陽占:性格や思考・行動パターン
陽占は本人の性格や思考、行動パターンなど、本人が意識することができるものを意味します。3×3の9マスで構成された図表は人体星図とも呼ばれ、頭や左肩など体の部位を使って表されます。人体星図に思考や行動パターンを当てはめることによって占います。
陰占:生まれ持つ素材や環境
陰占は本人が生まれ持つ素材や環境など、本人が意識できないものを意味します。生まれ持った要素がメインとなるため先天的なものといえるでしょう。陰占では同じ生年月日の人は同じ要素を持っていると考えます。
陽占の見方
陽占は性格や行動パターンなどを見ることができるもので、9つのマス目からなる人体星図を使って対人関係やライフステージごとの運勢などを占うことができます。陽占の具体的な見方を説明します。
上段中央:親・目上の人との関係性
上段中央の頭に現れる星は親や目上の人に対して発揮される星でありその関係性を見ることができます。「父親の頑固さを受け継いでいる」「目上との社交範囲が広がる」など本人の本質や行動が表れやすくなります。
上段右:若年期の運勢
上段右の左肩に現れる星は初年期・若年期の運命を示すものです。子どもの頃の性格や希望、夢などが表れやすいだけでなく老年期の性格の一部にもなります。「多彩な才能に恵まれている」「年長の味方が多く万人から好かれる」などの運勢を占うことができます。
中段左:家庭運・パートナーとの関係
中段左の右手の部分に現れる星は配偶者やパートナーとの関係を示します。結婚後や家庭内において発揮される星であり一般的には他人から見えにくい部分となります。「家庭内でワンマンな亭主関白」「友達夫婦を形成するものの変化が激しい」などの関係性を見ることができます。
中段中央:自分の性格
中央中段の胸の部分に現れる星は本人の性格を示すものです。人生観や価値観を形成する基となる重要な星となります。「自我が強くマイペース」「柔軟性に富んでおり人との和を重んじる」など自分の性格と性格から生じる他人との関係性などを占うことができます。
中段右:兄弟・友人との関係性
中段右の左手の部分に現れる星は兄妹姉妹、友人との関係性を示すものです。利害関係のない自然な交際のなかで発揮されるものであり本音のつきあいが表れやすいでしょう。「保守的な世界において仕事運が上昇」「人間関係をまとめる能力がある」などがわかります。
下段左:晩年期の運勢
下段左の右足の部分に現れる星は晩年期の運勢を示すものです。人生の終焉を迎える晩年においてどのような人間性を有しているかがわかります。「自己の精神哲学を確立する」「平穏な晩年ながら人が多く集まる」など人間性や人間性による対人関係もみることができます。
下段中央:部下や子どもとの関係性
下段下の腹の部分に現れる星は部下や子供など目下の人や社会全体との関係性を示すものです。目下に対する行動の傾向だけでなく適職や才能を知るうえでも活用できます。「目下に対して厳格」「社交性豊かで友人が多い」など周りとの関係性をみることもできます。
下段右:中年期の運気
下段右の左足の部分に現れる星は中年期の運気を示すものです。人生の目的や役割とともに職業や社会に対する意識や見方などが表れやすくなります。「中年期に人生の大転換期を迎える」「中年期に人脈が大きく広がり成功運をつかむ」など人生の大きな変化をみることができます。
陰占の見方
陰占は本質や素質などを示すもので9マスから構成される図表の左上の位置で見ることができます。内面や精神性を意味する十干で分かれる本質の種類について1つずつその特徴を見てみましょう。
甲:大器晩成
甲は時間をかけながらゆっくりと成長する大器晩成のタイプであることを意味しています。若年期は努力をしてもなかなか芽が出ずくさってしまうこともありますが、晩年に向けて運気が上昇するため成功を手に入れることができるでしょう。
乙:環境適応能力が高い
乙は芯がとても強いためどんな環境でも生き延びることができる環境適応能力が高いことを意味します。逆境や障害をものともせずに自分のペースで努力し続けることができるため、どんなところでも能力を発揮することができるでしょう。
丙:明るい性格
丙は明るい性格で周囲を平等に照らすことができる性格を意味しています。自らも楽観的に人生を楽しむことができ、小さなことでくよくよするようなこともないでしょう。暗い雰囲気を一変させることができるため人からも好かれやすいといえます。
丁:繊細な心の持ち主
丁は持ち前の明るさでどんな闇も照らすことができるものの明るさが不安定である特徴があります。とても繊細な心の持ち主であるため周囲の反応によって感情の起伏が激しくなることもあるでしょう。精神的な不安定さも目立ちます。
戊:頼りがいがある
戊は器が大きく頼りがいがあるため特に年下の者から尊敬されることが多いでしょう。寛容な態度で小さなことは気にしない性格とは裏腹になかなか行動に移せない一面もみられます。頼りがいがある発言と行動力にギャップがあることから信用されないこともあるでしょう。
己:優しく家庭的
己は優しく家庭的なタイプであり家庭に入って内助の功を発揮することができるでしょう。人前では出さないものの粘り強い一面もあり、優しさは自分に対する厳しさによってもたらされていると考えられます。家庭をしっかりと守ってくれるタイプといえるでしょう。
庚:困難を糧に成長する
庚は鍛えるほどに強さを増す素直で真っすぐな性格を意味します。困難に見舞われても落ち込むことはなく逆に困難を糧として成長することができます。コツコツと地道な努力を続けることができるため周りからの信頼も厚いでしょう。
辛:プライドが高い
辛はとてもプライドが高い性格であることを意味します。プライドの高さで人を馬鹿にすることよりも人から言われて傷つくタイプといえるでしょう。高い品性を有するため常識やモラルに反することに対しては抵抗が強い一面もあります。
壬:自由と冒険を好む
壬は雄大で自由や冒険を好むことを意味します。いくつになっても少年の心を失わずに夢やロマンを追い続けるでしょう。現実離れしたところもあるため一般の人からは理解されにくい性格でもあります。仕事よりも趣味の世界に生きるタイプといえます。
癸:慈愛に満ち溢れている
癸は全ての人に対して優しくできる慈愛に満ち溢れていることを意味します。常に常識を忘れず思慮深いので羽目を外すことはありません。優しさで人を包み込むことができる反面、保守的で変化を嫌う傾向も見受けられます。
まとめ
算命学は中国占星術を背景に日本で独自に進化した占いです。生年月日で算出される命式を導き出すことからスタートします。本質や素質などを意味する陰占と行動パターンなどを意味する陽占を組み合わせて占います。それぞれの見方や専門用語を理解して自分の性格や行動、年代別の運勢などを占ってみましょう。