お尻ストレッチで期待できる効果
これからお尻ストレッチをはじめて、続けていくことにより、果たしてどういった効果が望めるのでしょうか。これについては、以下の2点をあげることができます。
- お尻の柔軟性アップが狙える
- 腰のつらさ対策になる
それでは、詳しく見ていくことにしましょう。
お尻の柔軟性アップが狙える
お尻ストレッチによってお尻の柔軟性が高まれば、上向きのヒップラインをキープしやすくなります。ストレッチで伸ばすだけでなく、トレーニングを行うことによってさらに美尻効果が期待できますが、お尻の筋肉が硬いままでは新しい筋肉がつきにくいです。そのため、美尻を保つには柔軟性を高める必要があります。
腰のつらさ対策になる
お尻の柔軟性アップのほかには、腰の痛み予防にも効果的。お尻の筋肉は、腰の筋肉と筋膜という名称の薄い膜でつながっています。そのため、ストレッチによってお尻の筋肉が伸ばされると、腰の筋肉の緊張もほぐれて、腰の痛みの緩和が期待できるのです。
デスクワークなどで座りっぱなしの姿勢でいることが多い人には、とくに効果的です。
初心者でも挑戦しやすいお尻ストレッチ
お尻ストレッチに期待できる効果に魅力を感じ、やってみたいと思った人もいるでしょう。そのような人のために、ここでははじめての人でも取り入れやすい方法をご紹介します。
大臀筋(だいでんきん)を伸ばす方法
大臀筋はお尻についている筋肉のひとつで、お尻の筋肉では一番大きなものです。猿などにもついている筋肉ですが、四足歩行の猿とは異なり、わたしたち人間は二足歩行するため、大臀筋が発達しています。この大臀筋はお尻の丸みをつくっている筋肉であり、初心者でも簡単に伸ばしやすいのが特徴です。
お尻ストレッチと一口にいっても複数のやり方があるのですが、今回はその中でもイスに座った状態で簡単にできる方法について解説します。詳しいやり方を知りたい人は、この次の項目を参考にしてみてください。ここでは、簡単にどんな方法なのかだけ知りたい人に向けて記載しておきます。
このお尻ストレッチはイスに腰掛けた状態で、片方の太ももにもう片方の足首を乗せて数字の4の字のような形をつくります。そのまま上半身を前に倒していくことにより、乗せた足のほうのお尻が伸ばされるというわけです。
詳細な手順
- イスに腰掛け、足は肩幅程度に開いておく
- 片方の足の足首をもう片方の足の太ももに乗せる
- 足を乗せているほうの膝に、足を乗せているほうの手を乗せてゆっくりと体重を前にかけていく
- めいっぱい上半身を倒した状態のまま20秒間カウントする
- 上半身を元に戻して、反対の足で1から行う
これで1セットとし、2セットを目安に行うのが良いでしょう。なお、上半身を前に倒していくときには軽く膝を押しながら、背中は丸くならずにまっすぐの姿勢のまま傾けていくのがポイントです。
お尻ストレッチの効果を高めるためのポイント
せっかくお尻ストレッチを実践するのであれば、間違ったやり方で効果が出なくなるのを避け、最大限効果を得たいと思うもの。そのために押さえておきたい点は、次のとおりです。
- 入浴後に毎日続ける
- 息を吐きながら行う
- 痛いと感じる少し手前まで伸ばす
それでは、具体的な内容をチェックしていくことにしましょう。
痛いと感じる少し手前まで伸ばす
ストレッチは痛いのを我慢して伸ばすようなものではなく、じっくり筋肉の緊張を解いていってこそ効果が期待できるものです。今回ご紹介した大臀筋のストレッチメニューを実践する際、めいっぱい上半身を倒すの“めいっぱい”とは、気持ちいいの範囲内と捉えておきましょう。
入浴後に毎日続ける
お尻ストレッチの効果をより得るために押さえておきたいポイントのひとつめは、お風呂上がりに毎日行うのを習慣化することです。今回ご紹介した大臀筋のストレッチメニューは短時間で行えるため、億劫に感じにくいでしょう。
最初のうちは伸ばしづらさを感じるかもしれません。それでも毎日続けることによって、腰から下がとても軽く感じられるようになっていきます。
息を吐きながら行う
ストレッチをしている最中、呼吸を止めてしまう人がいますが、これは良くありません。というのも、息を止めると体が緊張状態になり、筋肉がリラックスできなくなってしまうからです。これではストレッチの効果が半減してしまうため、鼻と口で息を細く長く吐きながらリラックスした状態でお尻を伸ばしましょう。
はじめてお尻ストレッチにチャレンジする人が注意するポイント
安全かつ効果的にお尻ストレッチを行うためにも、お尻ストレッチ初挑戦の人が気をつけたい点についてお伝えします。以下の3つについては要注意です。
- あらかじめ体を温めておく
- 反動や勢いをつけずに行う
- 無理はしない
それでは、詳しく解説していくことにします。実践する前に確認しておきましょう。
あらかじめ体を温めておく
お尻ストレッチは、お風呂上がりに毎日行うのがより高い効果が期待できると述べましたが、それには理由があります。ひとつは、体が冷えた状態でお尻ストレッチを実践すると、逆にケガの原因になるリスクがあるためです。入浴後のお尻ストレッチが難しい日は、暖かい部屋で行いましょう。
また、とくにお尻の筋肉は面積が大きいぶん、一度硬くなってしまうと伸ばすのに時間を要します。じっくり時間をかけて伸ばすことでストレッチ効果の持続が見込めるため、伸ばしやすくするためにもあらかじめ温めておくことをおすすめします。
反動や勢いをつけずに行う
反動や勢いをつけてお尻ストレッチを行うことにより、反対にお尻の柔軟性がダウンしてしまうおそれがあるためやめましょう。今回ご紹介した大臀筋のストレッチメニューで解説した、ゆっくりと前に体重をかけて上半身を倒していくやり方を守ることが重要です。
無理はしない
柔軟性が高くない、硬い筋肉の状態では、お尻ストレッチによって痛みが生じることがあります。痛みが出ている部位のストレッチをやりすぎるのはオーバーストレッチといって、筋肉にダメージを負わせる原因になってしまいます。
また、お尻ストレッチを毎日行うことをここでは推奨していますが、これはあくまで基本的にです。日々、実践していく中で痛みや違和感が気になるときには、お尻ストレッチはお休みして適切なケアをするのを優先しましょう。
まとめ
お尻の柔軟性アップにより、上向きのヒップラインを維持する美尻効果が望めるほか、つらい腰の痛みの予防や緩和といったことにも効果的なお尻ストレッチ。今日からでも、今回お伝えした大臀筋のストレッチメニューからはじめてみようと思った人もいるでしょう。
実践する際には痛みや違和感のような不調がない限り、体を温めた上で毎日実践すると良いです。また、反動や勢いをつけず、息を吐きながら、背中を丸めずに上半身を倒し、気持ちいい範囲で伸ばすことを守ることが大切。そうすることで、より効果的かつ安全にお尻ストレッチを継続することができるはずです。