糖質制限ダイエットって?
そもそも糖質制限ダイエットとはどのようなダイエット方法なのか、分からない人は多いと思います。糖質制限ダイエットについて知り、正しくダイエットを行いましょう。糖質制限ダイエットの意味と、脂質ダイエットとの違いについてまとめました。
食事の「糖質」をカットする食事法のこと
糖質制限ダイエットは、日本人が1日に摂取する300g程度の糖質を制限し減らすことで、ダイエットを行う方法です。糖質を制限することで、血糖値の上昇を防ぎインスリンの分泌を抑えます。
インスリンは元々、糖質を脂肪に取り込む働きをするホルモンです。そのためインスリンが多ければ多いほど、余分な糖質が脂肪へと取り込まれます。インスリンは血糖が高いほど分泌されるため、血糖値の上昇を抑えると分泌が少なくなるというわけです。
急激な血糖値の上昇を抑えることは、食欲を抑えることにつながります。血糖値が上昇し急に下降する時、人は空腹感を感じます。そのためまた食べてしまい血糖値が上昇する、といった悪循環になることも。
こういった理由から、食事の糖質を制限することで体重を落としダイエットすることができるのです。
脂質ダイエットとの違い
脂質ダイエットは、糖質ではなく「脂質」を食事からカットするダイエット方法です。糖質制限はインスリンの分泌を抑えますが、脂質ダイエットは単純に摂取するカロリーを減らしてダイエットを行います。
脂質は、1gあたり9kcalと栄養素の中で一番カロリーが高いです。炭水化物(糖質)とタンパク質が4kcalなのに対し、倍以上のカロリーです。そのため摂取する脂質を減らすことは、摂取カロリーを減らし体重を落とすことにつながります。
そのため、糖質制限ダイエットとは痩せる理由が異なるということです。
糖質制限のメリット・デメリット
糖質制限ダイエットを始める前に、メリット・デメリットを知っておく必要があります。ここでは、管理栄養士の情報を元に、糖質制限ダイエットのメリットとデメリットについてご紹介します。
メリット
糖質制限ダイエットには、大きく4つのメリットがあります。メリットを知り、正しい知識を持って糖質制限ダイエットを始めましょう。
血糖コントロールが良くなる

このように、糖質制限ダイエットは生活習慣病の予防も期待できます。特に糖尿病は、血糖値が急上昇しないため予防につながります。また血糖コントロールできることで、急激な空腹も感じにくいです。
体重が減少しやすい

糖質制限ダイエットは、インスリンの分泌を抑える効果だけでなく摂取カロリーも減らすこともできます。糖質を脂肪に変えることを抑えながらカロリー摂取も減らせるため、他のダイエット方法に比べて体重が減少しやすいです。
さらに糖質が減らされれば、中性脂肪がエネルギーとして使用されます。そのため、脂肪の燃焼が通常よりも大きく、体重減少につながっています。
甘いものへの依存がなくなる

疲れたら甘いものを食べたくなるように、チョコレートなどの砂糖は依存しやすい食べ物です。甘いものを食べないとイライラするといった依存状態も、糖質制限で徐々に改善することができます。しかし糖質制限を始めたころは、依存で無性に食べたくなることも。そういった場合は、徐々に減らしていくことも方法の一つです。
栄養バランスを意識できる

このように、どのような栄養素が入っているか気にしなかった人も、糖質制限で栄養バランスを意識できるようになります。糖質を抜く代わりにタンパク質を多くしたい、など自分の状況に合った食事ができるようになるため健康にもつながります。
デメリット
糖質制限を行う場合、メリットだけでなくデメリットを知っておく必要があります。ここでは、糖質制限ダイエットの5つのデメリットについてご紹介します。
腎臓の負担になる

たんぱく質や脂質は、糖質以上に腎臓の負担になります。そのため糖質を制限することで二つの栄養素が増えると、腎臓に悪影響を及ぼすことも。しかし極端な糖質制限をしていなければ、大きな問題はありません。適度に糖質制限ダイエットを行い、過剰になりすぎないことも重要です。
便秘になる

糖質と食物繊維は、同じ炭水化物に分類されます。そのため炭水化物を目安に制限していると、食物繊維が不足し便秘になります。便秘にならないためにも、日ごろから食物繊維を摂取するように心がけましょう。便秘改善には水分摂取も重要であるため、意識した水分摂取を行うとさらに良いです。
筋肉量が減る

このように、極端な糖質制限は筋肉まで減らしてしまい逆効果です。糖質も身体に必要な栄養素であるため、一定量摂取して基礎代謝を維持するようにしましょう。また、筋肉を作るたんぱく質を意識的に摂取することもおすすめです。たんぱく質は、減りがちな筋肉量を補ってくれます。
人工甘味料の安全性

糖質制限ダイエットでよく取り入れる人工甘味料。しかし未だに安全性が確立されているわけではありません。そのため不安な場合は、最低限の使用に留めておきましょう。とても魅力的なアイテムですが、使い過ぎには要注意です。
脂質異常症になりかねない

糖質以外は何を食べてもいいといっても、脂質を取りすぎると脂質異常症になることがあります。糖質は油の多い肉や揚げ物で代用するのではなく、鶏肉などのたんぱく質で代用することがおすすめです。たんぱく質は筋肉を作りエネルギーにもなるため、おすすめの栄養素です。
糖質制限ダイエットの方法・やり方を徹底解説!
一日に摂取して良い糖質量を決める
糖質制限ダイエットで最初にやるべきことは、自分にあった糖質量を決めることです。糖質量は、ダイエットのきつさにもつながります。どの程度のペースでダイエットしていきたいか考え、一日の摂取量を決めましょう。
プチ糖質制限 | スタンダード糖質制限 | スーパー糖質制限 | ロカボダイエット | |
一日の糖質量(g) | 120~170 | 80~120 | 30~60 | 70~130 |
主食の有無 | 2食 | 1食 | 主食なし | 1~3食 |
効果の大きさ | 小さい | 中くらい | 大きい | 中くらい |
基本的に炭水化物は控えることになる
日本人の1日糖質摂取量は、平均300g程度です。それを踏まえると、どのような制限方法でも炭水化物は控えなければいけません。およそ1/10~半分程度に減らすため、糖質量を目安に食事を工夫しましょう。
特にあまり慣れていない人は、プチ糖質制限やロカボダイエットから始めることもおすすめです。徐々に減らしていくことで、無理なく続けることができます。
カロリー制限・脂質制限はしなくてOK!
糖質制限ダイエットでは、カロリーや脂質を控える必要はありません。むしろ糖質分のカロリーや栄養を補うためにも、肉は積極的に摂取しましょう。特に脂質の少ない鶏肉や赤身肉はおすすめです。たんぱく質を多く摂取し、健康的に痩せるようにしてください。
糖質制限で食べても良い食品・ダメな食品をきちんと理解する
糖質を制限するといっても、日常的な食事ではどのような食べ物が良いのか・ダメなのか理解していない人も多いと思います。糖質の多い食品を正しく理解し、きちんとした糖質制限ダイエットを行えるようにしましょう。
食べて良い食品 | 食べてはダメな食品 |
こんにゃく | とうもろこし |
糖質の少ない野菜 | いも |
きのこ | 豆 |
海藻 | かぼちゃやれんこん |
大豆 | くり |
青魚 | はるさめ |
赤身肉 | はちみつ |
甘味料(オリゴ糖・ラカントなど) | 干した果物 |
玄米、五穀米、麦ごはん、ライ麦パン | 和菓子 |
お酢 | 菓子パン |
えごま油、アマニオイル | 白米 |
低脂肪乳、低脂肪ヨーグルト | トマトやじゃがいも |
チーズ | |
ナッツ類 | |
オレンジ、リンゴ |
糖質制限レシピをマスターしよう
糖質制限を無理なく行うためにも、糖質の低いレシピをマスターしましょう。糖質制限でも、美味しく食べられる料理はたくさんあります。バリエーションを増やして覚えることで、無理なく続けることが可能です。特におすすめのレシピについては、次の項目で紹介していますのでぜひ参考にしてみてください。
コンビニは糖質制限に欠かせない存在
毎日、糖質制限レシピを作るのは大変です。そのため、コンビニの糖質制限商品をうまく活用してダイエットを行いましょう。特にブランと呼ばれる小麦粉で作られたパンやお菓子は、糖質量が普通の1/7!時々であれば、クッキーなどのお菓子も楽しめます。常に蒸し鶏や鶏ハムが購入できるため、何もしたくない日でも安心です。
併せて運動をするのも大切
筋肉量が減りやすい糖質制限ダイエット。筋肉量を保ち基礎代謝を上げるためにも、併せて運動を行っていく必要があります。筋肉や脂肪の減少で体力も落ちるため、無理ない程度の運動を継続して行いましょう。
糖質制限におすすめのレシピ
糖質制限レシピをマスターすることで、楽しく糖質制限ダイエットを続けることができます!ここでは糖質制限ダイエットでおすすめの食事レシピを、食事の種類ごとに分けてご紹介します。
糖質制限ダイエットで朝食におすすめのレシピ
朝は糖質が少なく栄養も豊富なきのこを使った、こちらのレシピがおすすめです!きのこは食物繊維が豊富で、食べ応えもあり満足感を得られます。忙しい朝でも簡単に作れるため、ぜひお試しください。
きのこの簡単ガーリック炒め

画像引用元:クックパッド
材料
- 舞茸 1パック
- えのき 1袋
- しめじ 1パック
- にんにく 2片
- オリーブオイル 大さじ3
- コンソメ 2個
- 乾燥バジル 適量
作り方
- 全てのキノコを食べやすい大きさに切る。
- にんにくをみじん切りにして、オリーブオイルで炒める。
- コンソメを入れ、にんにくの香りが出たらキノコを入れる。
- 全体に油が回り、キノコがくたっとしたら完成。
カロリー | 糖質 | 値段 |
214cal | 7.2g | 300円 |
糖質制限ダイエットで昼食のお弁当におすすめのレシピ
簡単に作れる糖質制限レシピのため、忙しい朝にも嬉しいです。厚揚げを使っているため、食べ応えも十分。糖質がかなり低いため、常備菜としても役立ちます。
糖質オフ厚揚げとピーマンのおかかこぶ和え

画像引用元:クックパッド
材料
- 厚揚げ 1袋
- ピーマン 4個
- 塩昆布 大さじ3
- ごま油 大さじ2
- 塩 ひとつまみ
- 鰹節パック 2袋
作り方
- 厚揚げとピーマンを一口大に切る。
- 耐熱ボールに厚揚げ・ピーマン・塩昆布とごま油を入れる。
- 塩を一つまみ加えて、ラップをかける。
- 600Wで3分加熱し、鰹節を混ぜたら完成。
カロリー | 糖質 | 値段 |
150cal | 8.0g | 100円程度 |
糖質制限ダイエットで夕食におすすめのレシピ
蒸し鶏は糖質が少なくたんぱく質が豊富な、糖質制限ダイエットでの強い味方です!胸肉を使えば、満腹感を得られるほどボリューム満点。たくさん作り置きして、冷凍するのもおすすめです。
蒸し鶏

画像引用元:クックパッド
材料
- 鶏むね肉 2枚
- 水 1リットル
- 酒 大さじ2
- 塩 小さじ1/2
- 長ネギ(青い部分) 1本
- 生姜 2枚
作り方
- 鍋に全ての材料を入れ中火にかける。
- 沸騰したらアクを取り除き、弱めの中火で8分程度煮る。
- 火を止め粗熱が取れるまで置いておく。
- 保存容器に入れ完成。
カロリー | 糖質 | 値段 |
272cal | 0.5g | 400円 |
糖質制限ダイエットでおすすめのコンビニメニュー
こちらのもち麦おにぎりは、セブンイレブンの定番メニューです。もち麦は白米より糖質の吸収が穏やかであるため、お米を食べたい時の強い味方。しかし糖質はやや高いため、時々取り入れる程度がおすすめです。
もち麦もっちり!梅こんぶおむすび

画像引用元:もぐナビ
カロリー | 糖質 | 値段 |
148cal | 30.6g | 115円 |
糖質制限ダイエットでおすすめの外食メニュー
たまに行く外食でも糖質を控えたい場合は、ガストのこちらのメニューがおすすめです。ガストは他にも、いくつかの糖質制限メニューがあります!そのため外食に行くにはおすすめです。こちらのメニューはほうれん草が麺に使われており、糖質が通常時の40%オフ。味もとても美味しいので、ぜひチェックしてみてください。
海老と山芋オクラのねばとろサラダ麺(糖質控えめ・ほうれん草麺)

画像引用元:ガスト
カロリー | 糖質 | 値段 |
436cal | 37.9g | 863円 |
糖質制限で健康的にダイエットを!
糖質制限は、レシピをうまく活用することで楽しくできるダイエットです。また栄養バランスを考えれば、健康的に痩せていくことができます。
食べる量を減らさない糖質制限は、今までお腹が減りすぎてダイエットできなかったという人にもおすすめです!今回紹介した実践方法やレシピを参考に、糖質制限ダイエットをぜひ行ってみてください。