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人参は糖質制限ダイエットに食べてもいい?
人参はβカロチンなど、栄養豊富な野菜です。しかし糖質が高めなので、糖質制限ダイエットをしている人には敬遠されがち。具体的に、どのくらいの糖質なのか検証してみましょう。
人参は糖質が高め
生の人参の糖質は、100g中5.8gと高めです。他の野菜の糖質は0.3〜2.3gほどなので、それらと比べるとダントツに高くなります。また、人参は加熱することで水分が抜けるため、100gあたりの人参の量が増えることで糖質量も増えてしまいます。
生と調理したもの100g中の糖質は、次の通りです。
生 | 5.8g |
炒め物 | 7.5g |
素揚げ | 8.2g |
グラッセ | 9.4g |
人参は通常、加熱して食べる野菜なので、糖質はかなり高くなると言えるでしょう。
他の野菜と糖質・カロリーを比較
人参と他の野菜について、比較してみましょう。糖質とカロリーを比較した表(いずれも生)が下記の通りです。
野菜名 | 糖質量(g) | カロリー |
ほうれん草 | 0.3 | 20 |
小松菜 | 0.45 | 14 |
オクラ | 1.4 | 30 |
きゅうり | 1.9 | 14 |
ブロッコリー | 0.4 | 33 |
カリフラワー | 2.3 | 27 |
人参 | 5.8 | 36 |
他の野菜が0.3〜2.3gと低いのに比べ、人参は倍以上の数値です。カロリーもやや高めになります。調理するとさらに糖質が高くなることを考えると、糖質制限ダイエット中には人参を食べない方がいいのではないかと考える人もいるでしょう。
人参には糖質制限ダイエットに役立つ栄養がいっぱい
糖質量だけ見れば、人参は糖質制限ダイエットに向いていないとも言えそうです。しかし、人参には食物繊維やβカロチンなど、ダイエットに役立つ栄養が豊富に含まれています。糖質が高いからとまったく食べないのは、かなりもったいないと言えるでしょう。上手に取り入れることで、よりダイエットが成功しやすくなるのです。
人参がどのようにダイエットに役立つのか、このあとの項目で詳しく紹介しましょう。
人参が糖質制限ダイエットにおすすめの理由
人参がどのように糖質制限ダイエットに役立つのか、具体的に見ていきましょう。
食物繊維が豊富
人参には食物繊維が100g中2.8gと、豊富に含まれています。他の野菜との比較は、以下の表の通りです。
野菜名 | 食物繊維(g/100g中) |
キャベツ | 1.8 |
トマト | 1 |
ピーマン | 2.3 |
きゅうり | 1.1 |
ごぼう | 5.7 |
かぼちゃ | 2.8 |
人参 | 2.8 |
野菜の中では圧倒的に食物繊維が多いごぼうには劣るものの、かぼちゃなどと並んでかなり食物繊維が多いと言えるでしょう。
食物繊維は、糖質制限ダイエットを行なっていると不足しがちな成分です。糖質制限ダイエットで制限する糖質の主なものは炭水化物。炭水化物には糖質だけでなく食物繊維も含まれているので、炭水化物を制限することで必然的に食物繊維の摂取が少なくなってしまいます。
そのため、糖質制限ダイエットをしていると、どうしても便秘になりがち。しかし、人参を食べることで食物繊維を摂ることができ、このような糖質制限ダイエットの弊害を防ぐことができます。
カリウムでむくみ解消
人参にはカリウムが多く含まれています。カリウムはむくみの原因になるナトリウムの排出を促し、水分バランスを調整する作用があるもの。カリウムでむくみを予防・改善することで体がスッキリ引き締まり、ダイエット効果が加速します。
βカロチンで美容効果も
人参に含まれている栄養の中でも代表的なのが、βカロチンです。βカロチンは体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康維持、髪を美しくするなどの働きがあります。さらに、βカロチンには抗酸化作用があり、老化や肌のシワ・シミの原因になる活性酸素を除去する効果が期待できるもの。高い美容効果も期待できるというわけです。
糖質制限ダイエットで人参を食べるときに注意したいこと
糖質制限ダイエット中でも人参はおすすめですが、食べるに際しては注意したいことがあります。ダイエットを成功させるために、次の2点には気をつけましょう。
調理法や合わせる食材に気をつける
人参は生でサラダにすることもできますが、調理して使うことが多い野菜です。そのため、調理する際は、砂糖など糖質の高い調味料を使いすぎないよう注意が必要です。また、合わせる食材にも気をつけたいもの。糖質の高めの食材を合わせるとトータルの糖質量が高くなりすぎてしまいます。
たとえば、人参を使う料理で定番のきんぴらごぼうは、1人分の小鉢(80g)の糖質は12gと高め。合わせるごぼうも糖質の高い野菜で、さらに調理には砂糖やみりんなど糖質の高い調味料を使うからです。人参を使う場合は、分量を少なめにする、調味料を低糖質のものに変えるなどの工夫が必要になります。
食べ過ぎに注意
当然のことながら、食べ過ぎると糖質オーバーになってダイエットの意味がなくなります。使う分量の糖質がどのくらいかを把握して、適度な量を守るようにしましょう。たとえば生の人参を絞るジュースは栄養がたっぷり摂れますが、大量の人参を摂ることになり糖質が高くなります。コップ一杯(200g)の糖質量は11.6g。美味しくてゴクゴク飲めてしまうので、取りすぎには要注意です。
専門家厳選!糖質制限ダイエット中におすすめの人参を使ったレシピ
この見出しに登場する専門家

この項目では、専門家おすすめの人参レシピを紹介します。
小松菜と人参のナムル

画像引用元:クックパッド
材料:2人分
- 小松菜:1束
- ニンジン:1/2本
- ごま油:大さじ1
- 鶏がらスープの素:小さじ1
- しょうゆ:少々
(カロリー 1人分180kcal・糖質量6.0g・値段140円)
作り方
- 小松菜は4cmの長さ、ニンジンはピーラーでリボン状に切る
- ラップをしてレンジで3分加熱する
- ごま油、鶏がらスープの素、しょうゆを和えてできあがり
おすすめポイント
レンジでチンするだけの簡単なレシピです。ダイエット中の栄養補給に、ぜひおすすめ。ごま油がいいアクセントになります。

参考:クックパッド
ピーマンとにんじんのきんぴら

画像引用元:クックパッド
材料:2人分
- ピーマン:2個
- 人参(千切り):1/2本
- ごま:少々
■ 調味料
白だし(10倍濃縮)小さじ1~2
(カロリー 1人分35kcal・糖質量3.5g・値段120円)
作り方
- ピーマン、ニンジンは千切りにする
- フライパンを熱し、ニンジンがしんなりするまで炒める
- ピーマンを加えて軽く炒める
- 白だしを加えてなじませる
- 仕上げにごまをかけてできあがり
おすすめポイント
白だしだけで調理するきんぴらです。人参の甘さがよくわかり、美味しさを再認識できます。ピーマンとの組み合わせで、ビタミンもたっぷりです。

参考:クックパッド
キャロットラペ

画像引用元:クックパッド
材料:2人分
- にんじん:70g
- 塩:小さじ1/4
- エリスリトール:小さじ1/2
- 酢:小さじ1
- 粒マスタード:小さじ1
(カロリー 1人分20.5kcal・糖質量2.7g・値段60円)
作り方
- 人参は千切りにする
- ポリ袋に人参と塩を入れて軽く揉む
- 残りの材料を全て加えて揉み、冷蔵庫でしばらく馴染ませたらできあがり
おすすめポイント
簡単にできるので、多めに作って冷蔵庫に保存し常備食にするのもおすすめです。1回に食べる量を少なめにすれば、糖質制限ダイエットに大いに役立ちますよ。

参考:クックパッド
鳥ささみとにんじんサラダ

画像引用元:クックパッド
材料:2〜3人分
- 鶏ササミ:3本
- ニンジン:中1本
- 塩麹:大さじ1
- 料理酒:大さじ1
- 黒胡麻:適量
- マヨネーズ:大さじ1
- 簡単酢:大さじ1
(カロリー 1人分178kcal・糖質量9.0g・値段190円)
作り方
- 人参は細切り、レンジで2分ほどチンしてから、簡単に酢をかけておく
- ササミ肉は料理酒と塩麹に20分以上つける
- ササミ肉をレンジで3分くらい加熱する
- 粗熱が取れたら筋を取ってほぐす
- 加熱しすぎると硬くパサパサになるので、余熱で全体に火が入るように最小限の加熱時間に抑えること
- 人参とササミ肉をマヨネーズと和えて、黒胡麻をかける
おすすめポイント
鶏ササミと人参のヘルシーな組み合わせです。良質のタンパク質とビタミンがしっかり摂れます。鶏と人参には味がついてるので、マヨネーズは最小限にしましょう。

参考:クックパッド
鱈と青梗菜のお吸い物

画像引用元:クックパッド
材料:2人分
- 鱈:2切れ
- 青梗菜:1株
- しめじ:100g
- 人参(千切り):お好みで
■ 調味料
- 白だし(10倍濃縮):30cc~
- 柚子の皮:少々
- 水:400cc
(カロリー 1人分90kcal・糖質量1.0g・値段160円)
作り方
- 鍋にしめじ、青梗菜の芯、人参を入れて煮込む
- 鱈、青梗菜の葉、白だしを入れてさっと煮込む
- 鱈に火が通ったら柚子の皮を入れてできあがり
おすすめポイント
野菜やキノコはお好みで変更OKです。旬の野菜も入れてみましょう。香りと出汁を楽しむため、少し薄めの味付けになっています。鱈は固くなりやすいので、火を通しすぎないよう注意してください。

参考:クックパッド
低糖質ビーフシチュー

画像引用元:クックパッド
材料:5人分
- 牛肉:300g
- 人参:50g(小一本)
- タマネギ:250g(中一個)
- オリーブオイル:15g
- 赤ワイン:15g
- トマトピューレ:20g
- 濃口醤油:15g
(カロリー 1人分288kcal・糖質量7.9・値段220円)
作り方
- オリーブオイルで牛肉、人参、玉ねぎを炒める
- ある程度炒めたら、具材がかぶさるぐらいの水を入れ煮つめる
- 赤ワイン、トマトピューレ、濃い口醤油を入れて味が整ったらできあがり
おすすめポイント
人参の彩りが鮮やかなビーフシチューです。糖質制限クリニック向けの入院食の分量なので、肉の量はもっと多めにしてもOK。ルーなしで、さっぱりと美味しく食べられます。

参考:クックパッド
スナップえんどうと人参の豚バラ巻き

画像引用元:クックパッド
材料:2〜3人分
- 豚バラ肉(薄切り):140g
- スナップエンドウ:1袋
- 人参(小):1本
- クレージソルトなど:少々
- 味ぽん:大さじ1
(カロリー 全部で648kcal・糖質量13g・値段700円)
作り方
- スナップエンドウの両端を落とし、電子レンジで1〜2分加熱する
- 人参は半分に切り、鉛筆ぐらいの細切りにして電子レンジで2分加熱する
- 豚バラ肉の薄切りを1/3に切り、スナップエンドウと人参を巻く
- フライパンで油を引かずに焼く
- クレージーソルトや塩コショウをふる
- 出てきた油は捨てること
- 油を落としてタッパに入れ、軽く味ぽんかけてできあがり
おすすめポイント
人参以外の野菜はいんげんやオクラなど、いろいろ変えて作るのもOKです。冷蔵庫で3〜4日は保存できます。食べるときは電子レンジで加熱し、味ぽんをかけましょう。

参考:クックパッド
スパイシーGF人参ケーキ

画像引用元:クックパッド
材料:アルミカップ12個分
- 人参:160g
- ココナッツオイル:100g
- アーモンドプードル:200g
- 天然ステビア:30g
- 卵:2個
- 塩:ひとつまみ
- シナモン:小さじ2
- ジンジャーパウダー:小さじ1
- クローブ:小さじ1
- オールスパイス:小さじ1
- ベーキングパウダー:小さじ1
- スライスアーモンド:適量
(カロリー 1個:210kcal・糖質量1.39g・値段140円)
作り方
- オーブンを180度に予熱しておく
- ココナッツオイルを溶かす
- 人参は一口大にざく切りにする
- ミキサーにスライスアーモンド以外の材料を入れ、全体がよく混ざるまでまわす
- マフィン型にアルミカップを敷き、生地を入れる
- スライスアーモンドを散らす
おすすめポイント
1個あたり糖質約1.39gで、安心して食べられるケーキです。スパイスがクセになる美味しさ。ステビアはラカントなどの甘味料に変えてもOKです。

参考:クックパッド
人参マフィン

画像引用元:クックパッド
材料:マフィン型6個分
- 人参:1本
- 大豆粉:70g
- バター(有塩):100g
- ☆ラカントS:50g
- ☆卵:2個
- ☆アーモンドプードル:50g
- ☆ベーキングパウダー:小1
- ☆シナモン:小1.5
- ☆くるみ:一握りほど
(カロリー 1個310kcal・糖質量3.0g・値段150円)
作り方
- 人参をすりおろして軽く水気をしぼり、120gに調整する
- バターは湯せんで溶かしておく
- オーブンを180度に予熱する
- ボールに①とバターを入れ、卵2個を加えてよく混ぜ合わせる
- くるみは飾り用に6粒取り置き、残りは細かく砕く
- ④に☆を加えながら、よくかき混ぜる
- マフィン型に均等に入れ、上にくるみを飾りオーブンで20分ほど焼く
おすすめポイント
小麦粉を使わないので糖質控えめなマフィンです。大豆粉を使うことで、植物性たんぱく質がたっぷり摂れるのも嬉しいポイント。面倒な泡だても必要ありません。

参考:クックパッド
大豆粉のキャロットケーキ

画像引用元:クックパッド
材料:6切れ分
- バター:50g
- オリーブオイル:50g
- ハチミツ:50g
- 卵:2個
- 人参すりおろし:1本分
- 大豆粉:100g
- ベーキングパウダー:小さじ1
(カロリー6切れ中1個282kcal・糖質量11g・値段100円)
作り方
- 溶かしバター、オリーブオイル、卵、ハチミツ、人参すりおろしの順に混ぜる
- 最後に、大豆粉、ベーキングパウダーを混ぜる
- 型に入れ、160℃のオーブンで20分焼く
おすすめポイント
人参の色が鮮やかなケーキです。小さく切った人参や人参の葉っぱをトッピングすれば、さらにオシャレになります。素朴な味わいがクセになる美味しさ。紅茶やハーブティーと合わせてどうぞ。

参考:クックパッド
まとめ
人参は糖質高めですが、調理法や食べる分量に注意すれば糖質制限ダイエットに役立つ食材です。特に食物繊維が豊富で、糖質制限ダイエット中にありがちな便秘を予防することができます。美肌や若返りなど、美容効果もバッチリ。綺麗に痩せるためには、ぜひとも摂取したいもの。専門家おすすめのレシピも参考に、毎日少しずつでも人参を取り入れていきましょう!