キムチの糖質とカロリー
キムチは野菜がメインなので低糖質低カロリーと思われがちですが、実際はどうなのでしょうか。まずは、キムチの糖質とカロリーをチェックしておきましょう。
キムチの糖質はやや高め

糖質は、100g 5.2gとやや高めです。
キムチは白菜などの野菜を塩漬けにし、唐辛子、塩辛、にんにく、生姜などで作ったヤンニョム(薬味)に漬けたもの。ですが、調味料に水飴や果糖、蜂蜜などが使われているため、どうしても糖質が高くなってしまうのです。
糖質摂取量の目安は、目標とする体重やどれくらいのペースで痩せたいのかなどにもよりますが、1食20~40gくらいにおさえるのがおすすめ。キムチ1食あたり50g程度(小皿1つ分)と考えると糖質は2.6gとなるので、キムチで糖質オーバーにならないように一度に食べる量に注意しましょう。
カロリーは低め
キムチのカロリーは100g約46kcalです。1回量50g程度は約23kcalなので、それほど多くはないといえるでしょう。
ちなみに白菜の調理法によってもカロリーは代わってきます。
調理法 | カロリー(100gあたり) | 糖質量(100gあたり) |
白菜キムチ | 46kcal | 5.2g |
白菜 生 | 14kcal | 1.9g |
白菜 ゆで | 13kcal | 1.5g |
白菜 塩漬け | 16kcal | 1.6g |
先ほど説明したように、白菜はカロリーも糖質も低いのですが、キムチの調味料に糖類が含まれているため、糖質量は高くなります。
種類別の糖質とカロリーは?
キムチといっても種類がいろいろあります。種類別に糖質量をみていきましょう。
キムチの種類 | カロリー(100gあたり) | 糖質量(100gあたり) |
白菜キムチ | 46kcal | 5.2g |
オイキムチ | 34kcal | 6.1g |
カクテキ | 37kcal | 5.6g |
白菜キムチだけではなく、大根を使ったカクテキ、きゅうりを使ったオイキムチなどがありますが、基本的にカロリーは低めです。ただし糖質はどれもやや高いので、摂取量には気を付けましょう。
糖質は高めでも栄養豊富!
キムチは低糖質とはいえませんが、さまざまな栄養素が豊富に含まれています。特にダイエットをサポートする成分が多いのですが、どのような効果があるのでしょうか。
食物繊維と乳酸菌で便通改善
キムチは野菜がメインなので食物繊維が豊富。発酵させるとカサが減るのでたっぷり食物繊維を摂ることができます。
また、発酵食品のため乳酸菌も多く含まれています。ヨーグルトやチーズなどの動物性乳酸菌よりも強く胃酸に負けないので、生きたまま腸に届くのが魅力。
食物繊維と乳酸菌は、腸内環境を整えてくれるので、便秘解消はもちろん美肌にも効果が期待されます。
糖質制限中は主食である炭水化物を控えめにしがち。炭水化物は食物繊維と糖質から成っているため、食物繊維の摂取量も必然的に減ってしまいます。さらに1日の食事量も抑えることが多いので、便秘に悩むひとも多いでしょう。
キムチを食べ続けることで便通が良くなるだけでなく、肌のハリが改善され毛穴が目立たなくなるなど美肌も目指すことができます。糖質制限中でも1日50gを目安に食べることをおすすめします。
唐辛子で脂肪燃焼!
キムチに使われている唐辛子には、辛味成分であるカプサイシンが含まれています。代謝を促進して脂肪を燃焼する効果が期待されるので、痩せやすい身体を手に入れることができます。

食前に食べると血糖値の上昇を抑制
キムチを食前に食べると、食後の血糖値の急激な上昇を防ぐことができ、過剰なブドウ糖が脂肪として蓄積されにくくしてくれます。
糖質の多い食事を摂ると急激に血糖値が上がるため、インスリンというホルモンが大量に分泌されて血糖値を下げようとします。ですが、インスリンには脂肪分解を抑制する作用もあるため、多く分泌されるとそれだけ脂肪をため込みやすくなってしまうことに。
キムチには血糖値の上昇を緩やかにする作用が期待されるので、食前に食べるとインスリンの大量分泌を防ぎ、脂肪の蓄積を抑えられるといわれています。
ビタミンBとアリシンで代謝アップ&疲労回復効果
キムチには、ビタミンB群が多く含まれています。ビタミンB1は糖分を分解し、B2は脂肪を分解してくれるのでダイエットには不可欠。
にんにくに含まれるアリシンはビタミンB1の吸収を高めてくれます。さらにアリシンとビタミンB1が合体したアリチアミンは、ビタミンB1と似た働きがあるので代謝が高まり、疲れをためにくい身体を作ってくれるでしょう。

糖質制限中にキムチを食べるときのポイント
キムチを食べるときは、ポイントを押さえれば糖質制限中でももちろん食べてOK。では、どのような点に注意すればよいのでしょうか。専門家の方に伺いました。
食べすぎに注意する
キムチに使用されている唐辛子のカプサイシンという成分には、胃を適度に刺激して食欲を増進させる働きがあります。
ごはんのお供に最適ですが、一緒にモリモリ食べてしまうと糖質もオーバーしてしまいます。おかずもついつい食べすぎてしまわないように注意しましょう。
塩分が高め!量に注意しよう
キムチの塩分量は100gあたり2.2gと高め。キムチの1回量は50g程度なので、塩分量は1.1gとなります。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年)」によると塩分摂取量の目標値は、成人男性7.5g未満、女性6.5g未満となっています。そのため他のおかずとの塩分のバランスを考えて多く摂りすぎないようにしましょう。

食前に食べる
キムチは食物繊維が豊富。食前に食べるとお腹で膨らむので満腹感を感じやすくなり、食事量をおさえることができます。

国産より韓国産が◎
糖質をおさえるならば、キムチは本場韓国のものを選ぶと良いでしょう。国産のものは日本人が食べやすいように糖分を多く入れて辛さを抑えているものが多いです。そのため必然的に糖質もアップしてしまうことに。
また、韓国では発酵したものしかキムチと呼びません。しかし日本のものは発酵させずに、キムチ風味の調味料に浸しただけのいわゆる浅漬けの商品も販売されています。発酵していなければ乳酸菌の健康効果は期待できなくなってしまいます。
もちろん国産でも発酵させたキムチはあります。ラベルに「乳酸菌入り」「発酵キムチ」などと記載しているものを選ぶとよいでしょう。
糖質制限中におすすめのキムチレシピ
最後に専門家がおすすめる糖質制限中に食べたいキムチレシピをご紹介します。どれも簡単でおいしいので、毎日作りたくなるものばかり。ぜひ参考にしてみてください。
並べるだけアボカドキムチ
画像引用元:クックパッド
<材料>(2人分)
- アボカド:1個
- キムチ:適量
- えごま油:適量
(カロリー1人分:250kcal/糖質5.3g)
<作り方>
- アボカドの皮をむき、一口サイズに切って皿に盛る
- 1にキムチを好きなだけのせ、えごま油を回しかけたらできあがり!
おすすめポイント
アボカドを切って並べたらキムチをのせるだけという手軽さが魅力。キムチとアボカドは意外に相性がよく、一口食べるとヤミツキになること間違いなしです。

参考:クックパッド
もやしのキムチ納豆のせ
画像引用元:クックパッド
<材料>
- もやし:1袋
- キムチ:適量
- 納豆:1パック
(カロリー:180kcal/糖質7.9g)
<作り方>
- 水洗いしたもやしの水気を良く切り、耐熱容器に入れて電子レンジ(500W)で5分加熱する
- 再度水気を良く切り、皿にのせる
- 2にキムチと納豆をのせたら出来上がり!
おすすめポイント
納豆に含まれる納豆菌とキムチに含まれる乳酸菌のWパワーで腸内環境を整えてくれます。納豆に含まれるナットウキナーゼは熱に弱いので、熱々のもやしの上にのせるとせっかくの健康効果も半減!少しさましてからキムチをトッピングしましょう。

参考:クックパッド
キムチとカイワレの大根巻き
画像引用元:クックパッド
<材料>(6個分)
- 大根:スライス6枚
- キムチ:適量
- カイワレ大根:適量
(カロリー1つ:3.0kcal/糖質1.0g)
<作り方>
- カイワレ大根は根元を切り落としておく
- 大根をスライサーで斜めにスライスし、楕円形にする
- キムチとカイワレ大根を2で巻き、巻き終わりを下にして盛り付ける
おすすめポイント
大根は楕円形になるようにスライスするのがポイント。長さが出て巻きやすくなります。簡単なのに見た目もかわいくおいしいので、おつまみやあと一品欲しいときに大活躍してくれるでしょう。

参考:クックパッド
タコときゅうりのキムチ和え
画像引用元:クックパッド
<材料>(4人分)
- きゅうり:1本
- 塩(きゅうりの塩もみ用):小さじ1/3
- ゆでだこ(足):200g
- 白菜キムチ:80g
- ごま油:大さじ1.5
- 塩:ひとつまみ
- こしょう:少々
(カロリー1人分:107kcal/糖質2.0g)
<作り方>
- きゅうりは5mm幅に切ってビニール袋に入れ、塩もみ用の塩を振って5分ほど置いておく
- ゆでだこは1口大の乱切り、キムチは食べやすい大きさに切っておく
- ボウルに水気を切ったきゅうりとその他の材料をすべて加えてよく和えたら完成!
おすすめポイント
ごま油の香りが食欲をそそるさっぱりした和え物です。こしょうはたっぷり振ると味が引き締まるので◎。冷蔵庫で3日ほど保存できるので、多めに作ってストックしておくとすぐに出せるので便利です。

参考:クックパッド
ツナ缶ユッケ
画像引用元:クックパッド
<材料>(2人分)
- ツナ缶(水煮):1缶(70g)
- キムチ(小):1パック(100g)
- 温泉卵:2個
- 青ネギ:適量
- 白ごま:適量
(カロリー1人分:122kcal/糖質2.8g)
<作り方>
- ツナ缶の水気を切り、キムチと混ぜ合わせて皿に盛りつける
- 1の中央に温泉卵をのせ、青ネギと白ごまを散らせば出来上がり!
おすすめポイント
温泉卵をとろーり崩して食べるとヤミツキのおいしさ!キムチの辛味をツナ缶と温泉卵がマイルドにしてくれるので、辛さが苦手な人でも箸が進みます。おつまみとしてそのまま食べたり海苔に巻いたりしても良し、ごはんにのせても絶品!あまりのおいしさについつい食べすぎてしまうのでご注意ください。

参考:クックパッド
キムチ卵しめじスープ
画像引用元:クックパッド
<材料>(2人分)
- キムチ:80g
- 卵:1個
- しめじ:1/2株
- 豆腐:1パック150g
- 万能ネギ:適量
- 水:600ml
- 固形コンソメ:2個
(カロリー1人分:130kcal/糖質3.0g)
<作り方>
- キムチ、豆腐をそれぞれ食べやすい大きさに切り、しめじは石づきを切り小房に分けておく
- 鍋に水と固形コンソメを入れて煮立たせ、1を入れる
- しめじに火が通ったら溶き卵を回し入れ、ひと煮立ちさせる
- 器に盛り万能ねぎを散らして完成!
おすすめポイント
身体がポカポカ温まるボリューム満点のスープです。卵をふわふわに仕上げるには、沸騰しているスープに溶き卵を流し入れるのがコツ。スープが濁ったり卵が固くなったりせずふんわりできるのでぜひお試しください。

参考:クックパッド
まとめ
キムチは糖質はやや高いですが、食べ方や量に注意すれば糖質制限中でも避ける必要はありません。むしろダイエットをサポートしてくれる成分がとても豊富なので、紹介したレシピを参考にして上手に食卓に取り入れてみてください。
主食、副菜、スープ、おつまみなどいろいろ使える万能食材のキムチを味方につけて、理想の身体を効率良く手に入れましょう。