納豆の糖質量・カロリーは低い?
納豆の糖質量は少なくてカロリーは低い……というイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか。納豆の種類ごとに、具体的な糖質量を見ていきましょう。
ひきわり納豆は粒納豆より低糖質!
スーパーで気軽に購入できるひきわり納豆と粒納豆について、1パック(50g)あたりの糖質量・カロリーを比較してみましょう。
糖質量 | カロリー | |
ひきわり納豆 | 2.3g | 97kcal |
粒納豆(糸引き納豆) | 2.7g | 100kcal |
丸ごとの大豆から作る粒納豆より、皮を取り除いた大豆を使うひきわり納豆のほうが、低糖質・低カロリーです。

納豆のたれの糖質量は多くない
市販の納豆に付属している納豆のたれや辛子の糖質量はどうなのでしょうか。1パックあたりの糖質量・カロリーを見てみましょう。製品によって前後しますが、量の目安としては納豆のたれが約5g、からしは約1gです。
糖質量 | カロリー | |
納豆のたれ | 0.8g | 5kcal |
辛子 | 0.4g | 3kcal |
納豆のたれと辛子は、1食あたりの量が少ないことから、糖質量は多くありません。適量を使うかぎりは問題ありませんが、納豆のたれには糖類が添加されていることが多いため、かけすぎには気を付けましょう。

納豆は糖質制限ダイエット中に活用できる!
大豆製品である納豆はたんぱく質が多く含まれており、糖質の含有量は少ない食材です。糖質制限ダイエット中でも気兼ねなく食べられますね。ひきわり納豆を選び、しょうゆをかけて食べれば、糖質量をさらに抑えられます。
ただし、納豆は白米がすすみやすい点に注意。納豆以外の食材で糖質をとりすぎないよう、組み合わせに気をつけましょう。
納豆の栄養には身体にいい効果がある!
身体によいというイメージがある納豆には、さまざまな栄養が含まれていますよ。納豆に多く含まれている栄養素にどのような効果があるのか、詳しく見ていきましょう。
たんぱく質
納豆には大豆由来の「たんぱく質」が豊富。100gあたりの含有量は、粒納豆で16.5g、糸引き納豆で16.5gです。たんぱく質は、筋肉や皮膚、髪の毛などといった身体の組織を構成するほか、ホルモンや抗体の材料となります。また、糖質や脂質と同様に、身体を動かすためのエネルギー源となることもありますよ。
大豆のたんぱく質は、体内で合成できない必須アミノ酸をバランスよく含んでおり、良質なたんぱく質です。「畑の肉」と呼ばれることもあるほど。大豆は肉よりも脂質の含有量が少なく低カロリーなことから、ダイエット中にたんぱく質をとりたいときにぴったりの食材です。
食物繊維
納豆には、整腸作用がある「食物繊維」が多く含まれています。100gあたりの含有量は、粒納豆が6.7g、ひきわり納豆が5.9g。大豆の皮ごと使用する粒納豆のほうが、食物繊維が豊富です。
食物繊維は便秘の改善に役立つほか、食後の血糖値の上昇を抑制する作用があります。糖質を多く含む食材を空腹時にとると血糖値が上がりやすくなってしまうので、食物繊維が豊富な食材から食べるのがおすすめです。

ビタミンB群
意外に思われるかもしれませんが、納豆にはビタミンが豊富。とくにエネルギー代謝をサポートする作用を持つ「ビタミンB群」が多く含まれていますよ。
なかでもビタミンB1は、糖質のエネルギー代謝における補酵素として作用する栄養素です。100gあたりの含有量は、ひきわり納豆で0.14mg、粒納豆で0.07mgです。糖質を多く摂る人や、エネルギー消費量が多い人は、ビタミンB1の必要量が増えます。もし不足すると、糖質からのエネルギー生産が不十分となり、疲労を感じるおそれが。糖質を効率よくエネルギーとして消費するために、ビタミンB1をしっかり摂りましょう。
ビタミンK
納豆の特徴的な栄養素は、ビタミンK。粒納豆100gあたりには600μg、ひきわり納豆100gあたりには930μgのビタミンKが含まれています。
ビタミンKは血液凝固や骨の形成にかかわる栄養素です。人の腸内細菌からも生産されるため、健康な成人において不足することはあまりありません。
大豆イソフラボン
大豆特有の栄養成分である「大豆イソフラボン」は納豆にも含まれていますよ。100gあたりの含有量は73.5mgほどで、同量の大豆と比べると、約半分の量です。
大豆イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンに構造が似ていることから、骨粗しょう症を予防したり、更年期障害を和らげるはたらきが期待されています。
納豆菌
納豆を作るのに欠かせない納豆菌には、身体によい作用がありますよ。納豆菌は、ビタミンKの一種である「メナキノン-7」やナットウキナーゼといった、納豆特有の栄養成分を生産するのが特徴です。また、腸内で善玉菌として働いて、善玉菌の増殖をサポートしたり、悪玉菌を減らす作用があります。

ナットウキナーゼ
納豆菌が生産する「ナットウキナーゼ」は、納豆のネバネバに含まれる酵素です。血栓を溶かす作用があることから、脳卒中や心臓病の予防に役立つのではないかと期待されています。ほかにも血流を改善したり、血圧を下げたりする作用があるとされています。

糖質制限ダイエット中の納豆の食べ方や注意点
納豆は糖質量が少ない食材ですが、食べ方には注意が必要です。糖質制限ダイエット中におすすめの納豆の食べ方を知っておきましょう。
ごはんの量に気をつける
たれと辛子を混ぜ合わせた納豆は、ごはんが進む味付けですよね。ついついごはんを食べすぎたり、おかわりをしてしまっては、糖質の過剰摂取につながる可能性があります。ごはんの食べすぎを防ぐには、適量をはかって盛り付けるのがおすすめ。
糖質制限ダイエット中のごはんの量は、軽く半膳(75g)が目安です。子ども用の茶碗を使うと、見た目の物足りなさがカバーできますよ。半膳のごはんの糖質量は約28g。辛子やたれを混ぜたひきわり納豆と組み合わせると、納豆ごはん一食分の糖質量は約31gです。
低糖質な食材と合わせておかずに
納豆をごはんにのせると、つい食べすぎてしまう……という場合は、納豆をごはんとは別に食べましょう。汁物や和え物としても、納豆はおいしくいただけます。野菜やきのこ、卵などといった低糖質な食材と納豆を組み合わせ、おかずとして食べるとよいですよ。
糖質制限ダイエット中のおすすめ納豆レシピ3選
ごはんの食べすぎを防ぐには、納豆ごはんより、低糖質な食材と組み合わせて「納豆入りのおかず」として食べるのがおすすめ。糖質制限ダイエット中にぴったりな、低糖質なレシピをご紹介します。家庭によくある材料で作れるので、さっそくチャレンジしてみてくださいね。
納豆汁

画像引用元:クックパッド公式
【材料】
- 七草・・・50g
- 板こんにゃく・・・1/2枚
- 蕪か大根・・・30g
- しめじ・・・1/2パック
- 水・・・500cc
- だしの素・・・小さじ1/2
- ひきわり納豆・・・1パック
- 味噌・・・小さじ2
- 長ネギ(小口切り)・・・適量
- 七味・・・適量
【作り方】
- こんにゃく、根菜は一口大に切る。しめじはほぐす。七草は刻む。
- 鍋にこんにゃく、根菜、しめじ、だしの素、水を入れ煮る。
- 根菜が柔らかくなったら七草を加えてさっと煮て火を止め、味噌と納豆を溶かす。
- 器に盛り付けてネギを乗せ、好みで七味をちらす。
参考:クックパッド公式

納豆オムレツ

画像引用元:クックパッド公式
【材料】
- 卵(M)・・・2個
- 豆乳(牛乳)・・・30cc
- 塩・・・ひとつまみ
- バター(マーガリン)・・・15g
- 納豆・・・1パック
- ねぎ(小口切り)・・・適量
- マヨネーズ・・・適量
【作り方】
- 卵を切るように混ぜ、豆乳と塩を加えて混ぜる。
- 納豆をよく混ぜ、葱とたれを混ぜる。
- フライパンを熱し(強中火)、マーガリンを溶かす。
- 卵を入れ、半熟になるまで混ぜる。
- 火から離し、納豆を中央にのせる。
- 火に戻し、巻き込んで皿に移す。
- お好みでマヨネーズなどトッピングして完成。
参考:クックパッド公式

納豆の油揚げピザ

画像引用元:クックパッド公式
【材料】
- 油揚げ・・・1/2枚
- 梅干し(塩漬け)・・・1個
- ひきわり納豆・・・1パック
- 鰹節・・・1/2パック
- 長ねぎ・・・3センチ
- ピザ用チーズ・・・適量
- 刻みのり・・・適量
- マヨネーズ・・・小さじ1
- 一味唐辛子・・・少々
【作り方】
- 熱湯をかけて油抜きした油揚げを、半分の薄さに切る。
- オーブンの天板にオーブンシートをひいて、油揚げの白い面が上になるように並べる。
- 長ねぎはみじん切りにする。
- 梅干しは種を除いてたたき、納豆、納豆たれ、鰹節、長ねぎ、マヨネーズと混ぜ合わせる。等分して油揚げに塗る。
- 上からチーズをふりかけ、チーズが焦げるまで焼く。
- 皿に盛り、お好みでのりや一味を振って完成。

参考:クックパッド公式
まとめ
大豆イソフラボンや納豆菌など、身体によい成分を摂れる納豆。低糖質なので、糖質制限ダイエット中の食事に活用できます。ただし、ごはんの食べすぎには気を付けてくださいね。糖質制限をしている場合は、おかずとして納豆を食べる低糖質なレシピを試すのがおすすめです。