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【専門家監修】筋トレに呼吸は大切?正しい呼吸法と得られる効果を解説

2020/07/08 2020/07/08

筋トレをしているときに「呼吸の仕方がよくわからない」という人、けっこういるのではないでしょうか?ヨガなどでは呼吸法が重視されますが、実は筋トレでも呼吸は大切です。この記事では、筋トレの呼吸について専門家の意見も交えながら詳しく紹介しましょう。

無酸素運動の筋トレでも呼吸は大事

筋トレをしているときの呼吸の仕方がわからなかったり、思わず止めてしまったりする人もいるかと思います。呼吸は方法を間違えると筋トレの効果を損なうだけでなく、体調不良の原因にもなるもの。正しく行うことが大切です。ここでは筋トレ中の正しい呼吸法について解説。さらに専門家の意見を紹介します。

鼻から吸って口から吐く

呼吸は動きに合わせ、鼻から吸って口から吐くのが基本です。筋肉が伸びるときに吸い、縮むときに吐きます。力を入れるときに吐き、元に戻るときに吸うと覚えておくといいでしょう。このような呼吸法をすることで、筋肉に力が入りやすくなります。

また、呼吸はゆっくり行うことが大切です。特に吐くときはゆっくり長く吐ききること。トレーニング中はどうしても短い呼吸になりがちですが、呼吸が短いと筋肉が緊張し、しっかり力を込めることができません。

呼吸法は2種類

呼吸法には腹式呼吸と胸式呼吸があります。

呼吸の種類 やり方 効果
腹式呼吸 ・鼻からゆっくり息を吸い込み、お腹に空気を入れるイメージで膨らませる
・次にお腹をへこませながら、吸うときよりも時間をかけて口からゆっくり息を吐き出す
・副交感神経を優位にしてリラックスする
・全身の筋肉を緩める
胸式呼吸 ・鼻からゆっくり息を吸い込み、肋骨の上の胸全体に空気を入れるイメージで膨らませる
・次に吸うときよりも時間をかけ、胸から空気を出すイメージで口からゆっくり息を吐き出す
・肺全体を使うことで、肺活量が高まる
・交感神経が刺激され代謝がアップする

腹式呼吸は横隔膜を使う呼吸で、お腹をへこませながら息を吐ききり、次にお腹を膨らませながら息を吸いこむ方法です。交感神経を抑えて副交感神経を優位にする呼吸法で、リラックス効果が高いとされています。

胸式呼吸は肋骨を広げて肺に空気を送る呼吸法で、ピラティスなどで採用されています。横隔膜を動かさず、胸だけを広げる意識で呼吸するもの。胸式呼吸は交感神経を刺激し、頭がスッキリする方法です。胸や背中、肩をよく動かすため肩周辺の血流が良くなり、肩こりの解消にもなります。

専門家は腹式呼吸を推奨

理学療法士 光成さん
筋トレの際、腹式呼吸と胸式呼吸のどちらで行うかは意見が分かれていますが、私は腹式呼吸をおすすめします。

一般的に筋肉の動きとしては、収縮と弛緩という動きあります。収縮とは、いわゆる力を入れるときです。筋肉自体の動きとしては、短くなったり長くなったりします。一方、弛緩とは力を抜いている状態です。筋肉自体としての動きは、変化していない状態です。

筋トレの際には、筋肉が収縮するときに息を吐き、筋肉を弛緩する際に息を吸うことが望ましいとされています。その際の呼吸法としては、腹式呼吸がおすすめです。腹式呼吸で筋肉を緩めるときにしっかりと腹部を膨らませることで、酸素を取り込みます。その際に、腹圧を高めて体幹を安定させることができるのです。これによりパフォーマンスの向上や、最大筋力が得られます。

呼吸を正しく行うことで得られる効果

正しい呼吸を行うことで、トレーニングの効果を最大限に発揮できます。具体的にどのような効果が期待できるのか、詳しく紹介しましょう。

酸素が行き渡り最大限の力を発揮できる

筋肉を動かすためには酸素が必要ですが、筋収縮を連続で行う筋トレでは特に酸素の供給が必要不可欠です。そのため、腹式呼吸で酸素を取り込みながら筋トレを行うことが、最大限の力を発揮する秘訣になります。

また、筋肉に大きな負荷をかける筋トレでは筋肉が緊張してこわばりやすくなりますが、腹式呼吸がそれも解消します。腹式呼吸でトレーニングすると肺の下にある横隔膜を動かし、副交感神経が優位になるからです。気分も筋肉もリラックスした状態でトレーニングすることができます。

血圧の上昇を予防する

筋トレはどうしても身体に力みが加わり、血圧が上昇しがちです。それに加え、呼吸が短くなったり止めたりするとさらに血圧が上昇しやすく、体調不良や意識障害を起こす恐れがあります。正しい呼吸法を行いしっかり酸素を取り入れることで、そのような血圧の上昇のリスクを防ぐことができます。

正しい呼吸法を行わない場合のデメリット

呼吸を正しく行わないと、どのようなデメリットがあるのでしょうか?専門家に聞いてみました。

トレーニング効果が発揮できない

正しい呼吸法は筋肉に十分な酸素を供給してトレーニング効果を発揮しますが、逆に呼吸法が間違っていると筋肉に十分な酸素が行き渡らず、思うようなトレーニング効果が得られないことになります

理学療法士 光成さん
正しい呼吸法でトレーニングを行わないと最大筋力が発揮できず、体幹のコアの部分が安定しません。コアの部分が安定して初めて、体幹につながる手足の筋力も安定して発揮できます。そのため、正しく呼吸しないと効率的な筋トレが行えない可能性があります。

酸欠で体調が悪くなる

筋トレはたくさんの酸素を必要とするため、間違った呼吸法を行なっていると酸欠で体調が悪くなる恐れがあります。そもそも、筋トレすること自体酸欠が起こりやすくなるもの。筋トレ中、体内の血液は筋肉に集中しますが、酸素は血液によって運ばれるため、血液が筋肉に集中すると他の内臓や脳への酸素供給が減ってしまうからです

そこに間違った呼吸法が加わることで、めまいや頭痛、気分が悪くなるなどの体調不良が起こりやすくなるのです。これは筋トレの初心者に限られたことではなく、ベテランでも重い重量を扱うトレーニングのあとなどにこのような症状が出る場合があります。

呼吸を止めるのはNG

筋トレはどうしても体に力が入り、呼吸を止めてしまいがちです。しかし、呼吸を止めると血圧が上昇しやすくなり、心臓や血管に負担がかかって気分が悪くなるなどリスクが高まります。筋トレ自体に血圧を高める作用があるので、要注意です。特に普段血圧が高い方は気をつけてください。力を込める際も、意識して呼吸をするように心がけましょう。

理学療法士 光成さん
また、一時的なストレスなどによる低血圧で、だるさ、気持ち悪さ、失神などを引き起こすこともあります。過度のストレスや息こらえをした場合に神経が刺激され、血管が拡張されたり血圧の低下したりすることで起こるとされています。筋トレに慣れていない人はもちろん、慣れた人でも初めてのメニューを行う場合には注意が必要です。

特に呼吸が大事なトレーニングメニュー

筋トレの呼吸法は前の項目でも説明したように、鼻から吸って口から吐く、筋肉が伸びるとき(緩めるとき)に吸い、縮むとき(力を入れるとき)に吐くのが基本です。トレーニングメニューによっては特に呼吸に注意したいものがあるので、いくつか紹介しましょう。

理学療法士 光成さん
体には何百もの筋肉が存在し、その中には大きいものから小さいものまで、さまざまです。中でも、大きい筋肉を使うような筋トレの場合は、注意が必要。大きい筋肉には小さい筋肉よりも血流が多く流れているため、より多くの酸素を必要とします。そのため、大きい筋肉を動かすメニューでは、呼吸法を意識した方が良いでしょう。ここでは、3つ例に挙げて紹介します。

スクワット

  1. 足を肩幅に広げ、足先はやや外側に向ける
  2. 背中をまっすぐに伸ばし、ゆっくりと息を吸いながら腰を落とす
  3. 重心はかかとにかけること
  4. 太ももと床が平行になる位置まで下げる
  5. 息を吐きながらゆっくり元に戻す
  6. 同じ動作を10回繰り返す
理学療法士 光成さん
膝を曲げ、腰を落とす際に息を吸い、膝を伸ばす際に息を吐くようにしましょう。膝をつま先よりも前に出さないようにして、膝とつま先を同じ方向に向けてください。

ランジ

  1. 足を肩幅より広めに、前後に開く
  2. 上体をまっすぐにしたまま膝を曲げ、息を吸いながらゆっくり腰を落とす
  3. 前足の膝がつま先よりも前に出ないようにする
  4. 前足の膝が90度まで曲げ、息を吐きながらゆっくりと元に戻る
理学療法士 光成さん
片足を出して腰を落とす際に息を吸い、体を戻す際に息を吐きます。左右に重心がずれないよう、お腹を締めて体の軸を保つことを意識してください。

ベンチプレス

 

  1. ベンチの上に仰向けになり、視線の先にバーベルがくるようにセットする
  2. バーベルを持ち、 胸の少し上までゆっくりと下ろす
  3. ひじと手首は一直線になるようにする
  4. 胸につく直前で息を吐きながらバーベルを上に持ち上げる
  5. 息を吸いながらバーベルを戻す
  6. 5. 1〜5を10回ほど繰り返す
理学療法士 光成さん
バーベルを上げる際に息を吐き、バーベルを戻しながら息を吸います。一回しか上げられないような重さの場合、息を吐きながら戻すのは危険なので、息を吐ききるタイミングを見てバーベルを戻しましょう。

専門家が例に挙げたメニューの他にも、いくつか呼吸が重要なメニューを紹介します。

クランチ

  1. 仰向けに寝て膝を90度に曲げ、両手は体の脇に置く
  2. お腹に力を入れて息を吐きながら、反動をつけずにゆっくりと上体を起こす
  3. 手をまっすぐ前に伸ばす
  4. お腹の力は抜かず、息を吸いながらゆっくりと最初の位置に戻す
  5. 10回ほど繰り返す

腹筋を意識して行うのがポイントです。状態を起こす際、足を上げればさらに効果的です。

プッシュアップ

 

  1. うつ伏せになり、両手を肩幅よりこぶし二つ分ほど外に開いて床につく
  2. つま先だけを床につけ、腕とつま先で体を支える
  3. 足から頭まで一直線になるようにする
  4. 目線は1メートル先を見る
  5. 息を吐きながら肘を曲げ、ゆっくりと体を沈めていく
  6. 床につかない程度まで下げ、そのまま1秒間キープする
  7. 息を吸いながらもとに戻る

基本の腕立て伏せです。胸の筋肉を意識して行いましょう。大胸筋を鍛え、バストアップに効果的です。

まとめ

筋トレを行うときは、呼吸を意識することが大切です。ゆっくりとした呼吸を心がけ、力を入れるときは吐き、緩めるときは吸います。正しい呼吸法で行うことで体幹に力が入り、筋トレの効果を発揮することができます。記事も参考に、上手に呼吸を取り入れながら筋トレを行いましょう。

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