「青いタオルをかぶったベルニャエフは震えていた」
1種目目「床」からスコア推移を記録し続けていた小倉さんは、5種目目「平行棒」でのベルニャエフ選手の採点に16・1がついたことに驚いたと振り返ります。
そして、現地会場で選手達をつぶさに観察していたという小倉さんは「平行棒の(演技)あたりからベルニャエフが青いタオルをかぶってブルブル震えていた」と、ベルニャエフ選手が動揺していたことに気づいたと明かします。
その様子を受け、最終種目を残してリード差0・9あったものの「ひょっとしたら大逆転があるかもしれないと思っていたら、本当にその通りになった」と小倉さんが寄せていた期待が実現したと説明。
※オレグ・ベルニャエフ選手の得意種目「平行棒」(大会前)
「ベルニャエフは鉄棒を回っていただけ」
その後、内村選手が「鉄棒」で0・9差を逆転。ベルニャエフ選手の「鉄棒」についても次のように解説しました。
「はっきり言うと、鉄棒のまわりをただ回ってただけ。守りに入っちゃったから、勝てるわけない」
「(これで15ついたらおかしいぞと思ったら)やっぱりそのジャッジというのは正確なものですね。14・8しかつきませんでした」
実際のところ、世界選手権の団体銀メダリスト植松鉱治さん(昨季限りで引退)の解説によると、ベルニャエフ選手の鉄棒はミスがなくても15・1〜15・2点の演技構成。小倉さんの予感は結果として間違っていませんでした。
すべてうまくいっても15・1~15・2点の構成ですから、あの演技で14・8点は問題ないスコアです。
出典:内村の鉄棒に鳥肌 2位選手の得点は妥当/植松鉱治 – 日刊スポーツ リオ五輪評論家 – コラム・特集コラム : 日刊スポーツ
ベルニャエフ選手の鉄棒は、演技の難易度を評価するDスコア(Difficulty score)を6・5に下げた時点で内村選手(Dスコア7・1)との差は0・9から0・3に縮小。
その上で、演技のできばえを評価するEスコア(Execution score:10点満点からの減点方式)にて大きく減点されました。(内村選手のEスコアは8・7)
ベルニアエフ選手もお疲れ様!
観ていてなんで?と思う方も多いかと思いますが、ありえる点数だと思います。
何故かと言いますと、離れ技の後の大車輪に行くときの大きな肘の曲がり、そして、ひねり技が多いため、鉄棒を持ったときの角度で、減点[0.3]が大きくされたとおもいます。— 植松鉱治Koji Uematsu (@hibermaster) 2016年8月10日
※植松さんの解説記事では、体操に馴染みがない方にもわかりやすく採点を説明しています。ぜひ、ご覧ください。
この記事の中で『妥当な点数だ』と書いてはいますが、妥当という言葉が正しいのかどうかはわかりませんが、内村選手とベルニアエフ選手のDスコア、Eスコアを比べても、実際に演技を見れば、ありえる点数だと思います。ということです。https://t.co/k6DcRqCfkO
— 植松鉱治Koji Uematsu (@hibermaster) 2016年8月11日
しかし、0・901差を見事逆転した内村選手には最大の賛辞を贈る一方、ベルニャエフ選手に対する言葉の選び方が不適切だと批判が集まります。
小倉智昭の解説「銀メダルのベルニャエフの最後の鉄棒はただグルグル回ってたように見えた」
最低の解説だと思う。
銀メダルになったベルニャエフは内村を称賛した。
お互いベストを尽くした素晴らしい演技だった。
銀メダルに輝いた選手の演技をテレビ解説者が非難するのは如何なものか…— YUKI (@55nakano1) 2016年8月11日
今更だけど小倉さんのベルニャエフに対してのコメントくそだな笑
誰かをけなさないと褒められない人本当嫌いだ。
ベルニャエフが素晴らしいコメントしてくれたからってわけじゃなくて。どちらも素晴らしいじゃん。
— やこた (@bananahoshino) 2016年8月11日
朝見た特ダネの小倉「ベルニャエフは鉄棒の周りを回っていただけ」。内村航平の金メダルの陰で嫌な気分に。何であんなコメントできるのかな。唖然(O_O)
— Hirofumi YUGEN (@yghrfm) 2016年8月11日
小倉さん、さっきのベルニャエフ選手の鉄棒に対するコメントは正直いただけない。
トップで競り合ってきた選手の演技を、独断と偏見で公共の電波を介し、しかも嬉しそうに酷評するのはアウトな行為だと思うぜよ。
そんな事言ったら、内村選手は鉄棒の周りを回って飛んでるだけって意味にもなるね。— MACOSSA (@macossa_7th) 2016年8月10日
リオ現地から出演していた小倉さん、内村選手の大逆転に興奮しすぎてしまったのかもしれません。