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かわいい! うり坊の由来&イノシシの違い
日本では東北以南に生息するイノシシ。
4個のひづめを持つウシ目の動物(鹿やカバ、ラクダ、ヤギなど)としては中型の大きさに位置づけられ、その体長は約60cmから約2.5mほどになるといわれています。
出典:Neil_Burton / iStock. by Getty Images
うり坊(うりぼう)は約10種いるイノシシの仲間とよく勘違いされますが、幼い“イノシシの子”を指します。
そして、なぜ“うり坊”と呼ばれるのか。
うり坊の名前の由来は背中に生えた波形の縞模様(しまもよう)の毛がウリ(縞瓜:しまうり)に似ていることから“うり坊”と呼ばれています。(濃い茶色と薄い茶色の2色でしましまを構成しています)
とても親しみやすい呼び名ですが、逆にいうと、背中の縞模様が消えたイノシシはうり坊とは呼ばなくなるのですね。(消えるまでの期間は4ヵ月程度なのだとか)
他にも“うりっこ”や“ウリン坊”、“うりんこ”とも呼ばれています。
@marukomemama 幼少期にはシマウリに似た体毛が体に沿って縦に生えており、成体よりも薄く黄褐色をしている。イノシシの幼少期は天敵が多く、この縞模様は春の木漏れ日の下では保護色を成す。その姿かたちからウリ坊と呼ばれ、この縞模様は授乳期を過ぎた生後約4か月程度で消える。 pic.twitter.com/JPWPzezDs0
— やかましオヤジ (@yakamasioyazi) 2016年11月8日
出典:PIXTA
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たしかに並べるとよく似ています(笑)
この写真からは、うり坊が大きくなるにつれ縞模様や斑模様が消えていく様子を確認できます。
出典:xalanx / iStock. by Getty Images
他の動物や昆虫にもみられるユニークな体の色模様と同じく、うり坊がもつ波形の縞模様は森の茂みなどで天敵から身を守る保護色として役立つそうです。
※ちなみにバクの赤ちゃんにもうり坊と同じ縞模様があります
出典:PIXTA
普段、イノシシは家族と行動しています。
そのため、母イノシシが近くにいる可能性があることから「うり坊をみつけても近づいてはいけない」と呼びかけられています。
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うり坊(イノシシの子)を見かけても、近くに母イノシシがいる可能性が高いので、近づいたり追いかけたりしてはいけません。また、かわいいからと食べ物を与えることはしないでください。人への警戒心を低下させ、人が食べ物の供給源だと学習させることにつながります。
筆者も神戸の繁華街三宮からほど近い新神戸駅付近にて爆走するイノシシを何度もみかけました。
兵庫県のイノシシ被害対策レポートによると、神戸市内だけで1年間に705匹ものイノシシを捕獲したとか!(平成25年)
京都府福知山市動物園のウリざる
種族を超えた友情が話題となった福知山市動物園の子猿「みわちゃん」と「ウリ坊」。
同じ境遇かつ同い年で保護された2匹の友情物語はその後DVDになるほど。
出典:ウリざる 福知山市動物園 子ざるとウリ坊の友情物語(amazon.co.jp)
みわちゃんがウリ坊の背中にまたがる姿は可愛らしく、多くのメディアに取り上げられ、福知山市動物園の入園者増加に大きく貢献しました。覚えている方も多いのではないでしょうか。
ウリざる誕生のきっかけ。
11年前に猿と豚がすごく仲が良かったことを思い出して、今度はイノシシにみわちゃんを託したら仲良うなってくれへんかと思って、やってみたのです。
3日ほどは怒っていたのですが、4日目くらいから、うり坊君がみわちゃんに対して『背中に乗ってもかめへん』と、おとなしくなりだしたのです。それからずっと乗せていたのですが、うり坊君は1日に何回か動物園の中を走ることがストレス解消になるようで、それでおとなしくしてくれているのです。
逆にみわちゃんは、1日中誰かに抱きついていないと辛抱できないので、みわちゃんとうり坊君を一緒にすればこちらの手も離れるし、何とかならへんかなと一緒にしたのが最初だったのです
ウリ坊が大きくなったことを理由にコンビの散歩は2011年4月15日をもって終了となりました。
「〝ロデオ猿〟みわちゃん ウリ坊と今でも仲良し!雪見露天風呂編」(動画)
ウリ坊でかくなりすぎ…!
うり坊をペットで飼ったらこんなに大きくなっちゃった
こちらはペットとして飼ったうり坊が成長し、イノシシになっても仲良く暮らし続けるイタリアのおじさんの暮らしぶりを描いた動画。その変貌に驚きます。
こんな小さかったのに……。
おじさん苦しそう。すごい変化率です。
うり坊ってミニ豚やマイクロ豚のようにペットとして飼育できるのでしょうか。
大きく成長したら、食べてしまうなんて残酷だ……。
ちっこくて可愛いうり坊まではペットにして、大きくなったら美味しくいただく的なイノシシ飼育が流行らないかなと思ったけど、まあ流行らないだろうな。でも、昔の民家ではほとんど同じ感覚でニワトリ飼っていたんだよなあ。サザエさんにも、しめて鍋にする話があったっけ。
— 時雨沢恵一@GGO6巻三月十日発売! (@sigsawa) 2016年12月17日
逃げ回るうり坊の兄弟がかわいい
用水路を移動するうり坊の兄弟。
逃げ回る様子がかわいいと話題になりました。
周囲を警戒しながら5匹で移動していますが、途中で1匹が離脱します。
こちらは撮影者(人間)を発見し、固まっています。
兄弟を先導するうり坊が静止し、一斉に引き返していく後ろ姿のお尻に癒されます。
犬に勝負を挑むうり坊
よく再生されているうり坊と犬が戯れる? 動画。
自分よりもひと回りもふた回りも大きな犬に立ち向かっていく姿が微笑ましいです。
イノシシの危険なアタック攻撃を垣間見た気がします。
埼玉県秩父市・道の駅で飼われたうり坊
猪突猛進という言葉のとおり、凶暴な印象を与えるイノシシですが、うり坊は意外と人懐っこい一面があるようで「食害を防ぐために捕獲したら、かわいすぎてペットにしてしまった」なんて仰天エピソードも。
2016年の秋には、気持ちよさそうに撫でられる姿がツイッター上で話題になったウリ坊。
埼玉県秩父市・道の駅荒川にある「レストラン鈴ひろ庵」で飼われているところを目撃されました。(放し飼いのペットにもみえますが、首輪がつけられています)
ええええええっ!!!???
まさかの道の駅あらかわで放し飼いのウリボウが(笑)しかも触れるし慣れてるしめちゃ可愛い(笑) pic.twitter.com/WDkwKcYiJD
— リョウ (@deadpool_222) 2016年10月19日
ミニ豚的な要素をもちながら、コテンと倒れる姿は子犬っぽさを感じてしまいますね。
いちご狩りしたかったんだけど、時間的に保育園のお迎えギリギリだから、ちょこっと寄った【道の駅あらかわ 鈴ひろ庵】にうり坊?が!
昨年から保護されてる『チャコ』ちゃん。孫の手でお腹あたりを撫で撫でするとゴロンとしてて可愛かった❤️ pic.twitter.com/hnbAcGzRdc— みゅぅ*放課後のひと (@3y_u9_1) 2017年1月7日
体長がだいぶ大きくなったのはもちろんですが、ウリ坊特有の縞模様も消えつつあり、立派なイノシシへとすくすく成長中です。
道の駅あらかわのウリ坊が大きくなり
鈴加園にお引越ししました。
道の駅あらかわのNさんから頼まれたうどんを持って行きました。
ブヒブヒ喜んでいましたが、別れ際はブキュー!ブキュー!と寂しがっていました。
>_<#秩父#ウリ坊 pic.twitter.com/VWSttTRCNq— さくらニャンコ (@sakurayuji1) 2017年1月9日