ハーフタイムショーに込められたメッセージ
ハーフタイムショーのビデオではスタジアム屋上に、シルバーの華やかなレオタード衣装を身にまとったガガさんが登場。インテル社製のドローン約300機が夜空を彩った赤・青・白の星条旗の演出のもと、アメリカの愛国歌「God Bless America(ゴッド・ブレス・アメリカ)」「This Land is Your Land(我が祖国)」を歌唱しました。
※整列したドローンによるアメリカ国旗の星空
ガガさんといえば、大統領選の結果を受け、トランプタワー前にて「愛は、憎しみに勝つ」と抗議したエピソードが有名。今年のスーパーボウルにガガさんの出演が予告されると、トランプ大統領に向けてなにかメッセージを発するのではないかと注目を集めていました。
※「Love trumps hate.」のボードを掲げたガガさん
そしてこの日のパフォーマンスでは、アメリカの小学校の朝礼や公的行事で誓う“忠誠の誓い”を引用しました。
(神の下にいる一つの国)
indivisible, with liberty and justice for all.
(すべての人に自由と正義が約束された分裂できない国)
2月7日放送の『スッキリ!!』(日本テレビ系)では、ロバート・キャンベルさんがこのシーンについて解説。「小学校の時に、朝礼で毎朝言うんです」「もう一つは移民が国籍を取得する際にアメリカへの忠誠を誓う。必ず国旗に向かって一緒に言う言葉なんです」。
さらに「一番の基盤。このパフォーマンスはルーツです。アメリカがどういう国であるか? 自然にスポーツの祭典の間に、みんながもう一度感じ直すような戦略」と評価しました。
ちょうど3ヵ月前の大統領選挙の後、たった一人トランプタワーの前で抗議したレディ・ガガが、昨日は全米で数千万人が視聴するスーパーボウルのハーフタイムショーでも変わらないメッセージをUnapologetic(=堂々と悪怯れずに)伝える。機会主義者が多い中で尊敬すべき姿だと思う。 https://t.co/stwLx36axQ
— 山内浩/Hiroshi Yamauchi (@1_6_4_3) 2017年2月6日
直接的な表現ではなかったにせよ、入国制限の大統領令などを意識したと思えるメッセージ。ツイッター上でも「強いメッセージに心を打たれた」「特定の誰かを攻撃しなくても自分の歌でメッセージを表現できるなんて」「攻撃的でなく前向き」といった感想が広がりました。
レディ・ガガのハーフタイム・ショウ。スーパーボウルから声をかけて貰えることは大変な名誉だし、視聴率も高いので、アーティストは短時間の中で命がけで勝負、結果、余裕を持って真価を発揮するところが凄いです。びっくりはあれがノー・ギャラだと言うことです。明日の朝の「スッキリ!!」見てね。
— 湯川れい子 (@yukawareiko) 2017年2月6日
※ヒラリー・クリントンさんもコメント
I'm one of 100 million #SuperBowl fans that just went #Gaga for the Lady, & her message to all of us. https://t.co/8AoNqjwr1b
— Hillary Clinton (@HillaryClinton) 2017年2月6日
ガガさんはその後、空を舞ったダイビングパフォーマンスをみせ、日本でもヒットした名曲「Poker Face」をはじめ「Just Dance」「Born This Way」「Telephone」「Million Reasons」などを披露しました。
※13分の限られた時間でメッセージとパフォーマンスを両立させたスーパーボウルハーフタイムショーの動画
画像出典:
Lady Gaga – Lady Gaga’s Pepsi Zero Sugar Super Bowl LI Halftime Show(youtube.com)