事実婚が流行っている理由は?メリットデメリットと合わせてご紹介

近年では籍を入れずに事実婚で満足する方も増えてきました。ひと昔前では考えられないようなことですが、実際に最近ではこうした結婚スタイルを選択する方は増加傾向にあります。では、どうして従来では受け入れられなかった事実婚がこれほどまでに流行ったのでしょうか。ここでは事実婚のメリットとデメリットなどについてお話しますから、事実婚に興味を持たれている方はぜひ最後まで目を通してください。

事実婚が持つメリット


いったい事実婚にどんなメリットがあるのだろう、と疑問に感じている方は少なくないはずです。いくら結婚しているようなていを装っていても籍を入れていないわけですからデメリットのほうが多いような気がしますが、果たしてメリットはあるのでしょうか。実は、事実婚にはいろいろなメリットが挙げられるのです。

嫁や婿といった問題に縛られない

籍を入れないことによって嫁や婿といった面倒くさい問題に縛られることがないというメリットがあります。結婚するとお互いの家族同士が身内となってしまいますし、嫁姑問題なども出てきます。こうした問題が煩わしくて事実婚で済ませているという方は少なくありません。事実婚なら結婚しているのとまったく同じような生活を送ることができますが、籍を入れていないため面倒な問題に巻き込まれることもないのです。

身分証明証の変更手続きが必要ない

女性は結婚すると姓が変わります。そうなると当然身分証明書などの変更手続きが必要となりますし、これが面倒くさいと感じている方は多いのではないでしょうか。運転免許証や保険証などの姓を変えなくてはなりませんし、そのために手間と時間を割く必要も出てきます。ほかにも登録しているサービスの個人情報でも姓を変えないといけないことがあります。事実婚ならそんな面倒もなく今まで通り生活できます。

離婚後でも戸籍にキズが付かない

離婚してしまうと戸籍に傷がついてしまいますが、事実婚なら最初から籍を入れていないためそのような心配もありません。最近ではバツイチなどはまったく珍しいことでもなくなりましたが、それでも戸籍に傷がつくのは嫌という方は大勢います。事実婚なら戸籍に傷がつくこともありませんから、離婚後のことを考えても事実婚はメリットがあると言えるでしょう。

職場でも苗字を変えずに過ごせる

職場でも苗字を変えずにそのまま仕事を続けられるというメリットもあります。女性が結婚して苗字が変わると会社でもいろいろと手続きをしなくてはなりませんし、周りの人にも姓が変わったことを知らせなくてはなりません。これを面倒と感じる方は少なくないでしょう。事実婚ならそのようなことをせずとも済みますし、結婚生活を送りながら面倒なことだけ避けられるのです。

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事実婚のデメリットについて

メリットの多い事実婚ですが、やはりデメリットもあります。事実婚を検討しているのならメリットだけでなくデメリットについてもしっかり理解する必要がありますから、ここでしっかりと覚えてください。

相続税が高額になる

事実婚では婚姻関係がありませんから相続税が高くなるという問題があります。そもそも事実婚は法律婚ではないためそのままでは相続ができないのですが、夫が遺言などを残していると事実婚の妻でも相続ができるようになります。ただ、相続はできても法律婚ではないため相続税の支払いが必要となりますし、本来納めるべき相続税の二割増しの税金を納めなくてはならないのです。これは大きなデメリットではないでしょうか。

生命保険でのトラブル

生命保険でのトラブルも考えられます。法律婚であれば夫に何かあったときに妻へ保険金が支払われることになりますが、事実婚ではそれが難しくなってしまいます。基本的に生命保険は婚姻や血縁関係のある方に保険金を支払うようにしていますし、籍を入れていない事実婚の相手に保険金が支払われないというケースが多いのです。

世間から理解を得られない

これも大きなデメリットではないでしょうか。今でこそ事実婚という結婚スタイルを選択する方が増えてきましたが、やはりまだまだ世間からは完全な理解を得られていません。結婚もしていないのに一緒に暮らしているだけ、というような目で見られてしまうかもしれません。理解してくれる方もいるでしょうが、特に古い世代の方だとなかなか理解してはくれないでしょう。

日本では結婚しているというと当然籍を入れているということになりますから、籍を入れてもいないのに何が結婚だと笑われてしまうかもしれません。若い世代の方なら理解してくれるかもしれませんが、それでもすべての方が理解してくれるとは限りません。若い方でも事実婚のようなスタイルに嫌悪感を示す方はたくさんいるでしょうし、信頼していた友人などに反対される、諭されるということもあるかもしれません。事実婚をしている方の多くが理解を得られないという悩みを抱いていますから、これは覚えておくべきポイントでしょう。

 

親からの反対を受けやすい

いくら事実婚にいろいろなメリットがあるとはいえ、両親からは反対されてしまうケースがほとんどです。先ほどもお話したようにまだまだ事実婚という結婚スタイルはそこまで浸透していませんし、理解を得るのは難しいです。親からするときちんと法律に則った結婚をしてほしい、籍を入れてほしいと考えるものですし、手放しで喜んでくれるような親は少ないのではないでしょうか。結婚するとなっても両親を説得するのに労力がかかりそうです。

 

事実婚と同棲の違い

 

事実婚のメリットとデメリットについて理解したところで、今度は事実婚と同棲の違いについてお話しましょう。多くの方は籍を入れないのならただの同棲と同じでしょ?と思っているでしょうが、事実婚と同棲とではいろいろな部分で違いがあります。

夫婦か否か

夫婦かどうかということがまず大きな違いとなるでしょう。同棲というのは一つの家、部屋に二人で暮らしている状態のことを指しますし、同じところに棲むと書いて同棲です。別に夫婦でなくても同棲はできるわけですし、カップルでなくても友達同士でも同棲はできるのです。事実婚は籍こそ入れていませんが夫婦ですし、そこの意識の違いがあります。

住民票について

同棲だと住民票をそれぞれが別々のところにしていることも珍しくありませんが、事実婚だと当然住民票は同じ住所にしています。もちろん、同棲をしている方でも住民票を動かしているというケースはありますが、いつどんな理由で一緒に住まなくなるかも分かりませんし、住民票は前の住所や実家などに置きっぱなしという方も少なくありません。事実婚だとあくまで結婚しているという前提ですから当然住民票も動かしていることが多いです。

年金受給

同棲だと所詮赤の他人同士が一緒に暮らしているだけですし、決して内縁関係とも言えません。そのため、同棲だと年金受給ができないことがほとんどですが、事実婚だと年金受給が可能となります。年金に関連する法律では正式な婚姻関係にある者同士に限らず、内縁の事実婚夫婦でも同じ扱いになるとされています。

財産分与の違い

財産分与に関しても事実婚ならそれなりの財産を分けて貰えることになりますが、同棲だとそれが難しくなるでしょう。ただ、同棲と事実婚は線引きが多少曖昧な部分もありますから、事実婚でも内縁関係が認められないとまた話は変わってくるのではないでしょうか。

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事実婚が増えている理由

最近では事実婚が増えているという話は既にしましたが、どうして事実婚を選択する方が増えているのでしょうか。何の理由もないのに突然増えるわけはありませんし、何かしらの理由があると考えられます。ここでは、どうして多くの方が事実婚という結婚スタイルを選択するようになったのか、その理由について検証したいと思います。

経済的な理由で結婚できない

結婚となるとお互いの人生に責任を持つ必要も出てきます。結婚した相手のことをきちんとサポートしてあげなくてはなりませんし、パートナーだけでなくその家族にまで責任を果たさなくてはいけないこともあります。そうしたことを考えると結婚後にはいろいろとお金がかかることも出てくるでしょうし、それが不安で結婚できないという方も少なくありません。事実婚を選ぶ方が増えている背景には経済的な理由で結婚できないという方が増えていることが挙げられます。

結婚は家同士のことですし、結婚するとなると何かとお金もかかりますが、事実婚ならあくまで自分たちの生活のことを第一に考えることができます。籍を入れていないわけですから必要以上に相手の親兄弟と関わることもありませんし、家族間のイベントにお金が費やされるということもないでしょう。こうした理由で事実婚を選ぶ方が多いと考えられます。

前の妻・夫と戸籍上別れていない

前の夫や妻と戸籍上別れていないため事実婚という選択をしているというケースもあります。これはさまざまな事情が考えられますが、一つには離婚をしたくても相手が離婚に応じてくれず、裁判をしているようなケースが考えられます。どちらかに決定的な落ち度がない限り婚姻関係を解消することは難しいですから、相手が応じてくれないためずるずると揉めているというケースは多々あります。こうした場合だと前のパートナーと籍を入れたまま新しい恋人と事実婚関係になるということもあるのです。

女性として社会的キャリアを失わないため

女性の社会進出は著しいですし、男性と遜色ないほどバリバリ働いている女性も大勢います。上昇志向の強い女性だと社会的なキャリアを失いたくないと考えている方もいますし、そのような女性だと籍を入れたくないと考えている方もいます。そもそも結婚して社会的キャリアを失うということはあってはならないのですが、多くの企業は女性が結婚すると家庭を一番に考えるのではないか、出産を機に辞めてしまうのではないかと考えるものです。

できれば一生働き続けたい、この仕事をもっと続けたいと考えているような方もたくさんいますし、そのような女性だと事実婚を選択することが多いのでしょう。事実婚なら周りに言わなければ知られることもありませんし、社会的キャリアを失うようなこともありません。社会に出てバリバリ働く女性が増えてきたからこそ事実婚を選ぶ方も同時に増えてきたと考えられます。

海外では割とポピュラーなもの

日本では事実婚と聞くとまだまだネガティブな印象を抱いてしまいますし、古い世代の方は特にイイ顔をしません。籍も入れずに一つ屋根の下で結婚生活の真似事をしていると受け取られてしまいますし、こうした古い世代の方の理解を得るのはかなり難しいでしょう。ただ、日本ではこのような感じですが海外ではそうでもありません。海外では事実婚は割とポピュラーですし、多くの方が事実婚をチョイスしています。

海外は日本と比べて結婚に対してももっと大らかですし、事実婚についてもそこまで深刻に考えてはいません。日本や韓国などアジア諸国だと婚姻関係を結んでこそ本当の夫婦という想いが強いのですが、西洋諸国ではそのような考えは少ないのです。

事実婚と子供の問題


事実婚でも子どもがいるのといないのとでは大違いです。子どもがいない分にはほとんど影響がないことが多いですが、子どもがいるとなるとさまざまな部分で問題が生じることもあります。ここでは、事実婚と子どもの問題についてお話しましょう。

親と子で姓が別になる

事実婚だと籍を入れていませんから、子どもが産まれても親と子で姓が別になるという問題が生じます。子どもは出産した母親の姓になりますし、父親とは別の姓ということになるでしょう。それまでは姓のことなど特に何とも思っていなくても、子どもができて親と子で姓が違ってしまうという現実を目の当たりにしてしまうとショックを受けてしまう方も少なくありません。

そのまま事実婚で歩んでいくのなら子どもが大きくなった時のことも考えなくてはなりません。子どもが小さいうちは苗字が違ってもそこまで問題ではないかもしれませんが、子どもが成長するとどうしてお父さんと姓が違うのかきっと尋ねられます。その時にどのように受け答えするのかが問題です。

隠し子という扱いをされることも

事実婚で生まれた子供ということで隠し子扱いをされてしまうこともあります。本人たちには隠す気がまったくなくても籍を入れていないというだけでそのような目で見られてしまうことは十分考えられますし、これは親としてショックなことです。心無い言葉を投げかけられてしまうことも考えられるでしょうし、嫌な気持ちになることも多々あるでしょう。

親もショックですが子どももショックです。周りから隠し子だと言われてしまうかもしれませんし、傷つくのは親だけではありません。これから先日本でも事実婚が当たり前のようになっていけばまた話は変わってくるでしょうが、今の段階ではどうしても隠し子のように見られてしまうのは仕方のないことかもしれません。

配偶者控除の問題

事実婚だと配偶者控除の問題もあります。普通に籍を入れて婚姻関係を結んでいるのなら配偶者控除を受けることができますが、事実婚だとそれができません。これは法律で定められていることですからどうあがいてもひっくり返ることはありません。所得税や相続税など税金面において配偶者控除、配偶者特別控除が受けられないという問題があります。

いじめの原因にも繋がる

先ほども少し触れたかもしれませんが、事実婚で生まれた子供だというだけでイジメの原因になってしまうことも考えられます。どうして親と子供で姓が違うのか、などさまざまなことを周りの子供から言われてしまう可能性がありますし、同級生の親が遊んではいけないと子どもに言い聞かせている可能性もあります。まだまだ事実婚というスタイルは浸透していませんし、理解も得られにくいですからそのようなことになってしまってもおかしくはないのです。子どもがいじめに遭ってしまう可能性がある、ということは覚えておきましょう。

もちろん、事実婚で生まれた子供だからといってすべての子どもがいじめに遭ってしまうわけではないでしょうし、普通に明るく学校生活を送っているような子供もたくさんいるでしょう。ただ、どうしても事実婚のあいだで生まれた子供という事実がありますし、それが原因でイジメに繋がってしまう可能性はあるという話です。今後事実婚がもっと受け入れられるようになれば話は違ってきますが、今の段階では偏見を避けるのは難しいでしょう。

まとめ


事実婚がどうして流行っているのか、メリットやデメリットは何なのかという話をしてきましたが、いかがだったでしょうか。事実婚が流行っている理由はいろいろと挙げられますし、事実婚にはメリットもデメリットもあるということがよく分かったと思います。今現在事実婚を検討しているという方はメリットはもちろんデメリットについても理解しておく必要があります。

海外では当たり前のように受け入れられている事実婚ですが、日本ではまだ浸透していません。偏見を持つ方はたくさんいますし、理解できない、したくないという方もおられるでしょう。いつかは日本でも当たり前のようになる日がくるかもしれませんが今はまだ難しいです。ここでは事実婚における注意点についてもいくつかご紹介しましたから、今後本気で事実婚を考えている方はメリットやデメリット、注意点を踏まえたうえで事実婚生活を送ってくださいね。