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何度言っても変わらないものが「価値観」
価値観の違いというのは、自分が大切、優先したいと思う事の違い、物事の捉え方の違いです。
例えばある人はお金が人生にとっても最も重要な物で、しっかり生活の安価で貯蓄していくことが最優先と思っている、でもある人は、生活を楽しくしていきながらその中で無理なく貯蓄していけばいいと思っているとします。
この場合、貯蓄優先という考え方と、日頃の幸せな行動が優先という考え方に違いがあり、お金を使いすぎる、ケチすぎる!!という言い争いになるでしょう。
とはいえ「価値観」とは、他人が口出しをしても変えることができないものです。「彼氏の価値観が理解できないから、彼氏の価値観を変えたい」と思っても、相手を変えることは難しいでしょう。
つまり、価値観の違いとは「自分と相手の違いをどのようにして受け入れるか」を問われる問題なのです。
離婚の主な原因は「価値観の違い」
ブライダル総研の調査によると、離婚の主な原因の1つが「価値観の違い」。離婚経験者の46.4%が「価値観の違い」を離婚の理由に挙げています(※複数回答可)
特に男性に比べ、女性は「価値観の違い」を重要視。女性の離婚経験者の回答だけに絞ると、全体の過半数が価値観の違いを原因に離婚に至っています。
金銭感覚の違い以上に「価値観の違い」は、人間関係の維持を難しくしてしまう要因であると言えるでしょう。
付き合い続けるには「許すこと」が大事
結婚するのは親戚でも家族でもなく第三者で、それが一緒に生活する事で家族になっていくわけですが、生きてきた環境も違う、友達も違う、スポーツも違うなど、違う面が多いほど、価値観にも違いが出てきますが、離婚や別れという事につながる場合、この価値観をいずれかが否定したことで起る事が多いです。
だからこそ、付き合い続けるには「許すこと」が大事です。相手の価値観を否定せずに受け入れ、もし何か気に障ることがあっても寛容な心で受け入れるという姿勢を保ちましょう。
価値観の違いにいら立ち、勢いで別れたら後悔する
頭に血が上った状態で、価値観の違いにいら立って勢いで別れると後悔するケースが多いです。
価値観が違う状態で一緒に生きていく、同じ時間を共有する事が多いとなると、いずれかが考えかたを変える必要があったり、合わせる必要も出てきます。でも次第にこれがゆがみ、自分の価値観を曲げても一緒にいるべきなのかと疑問が出てくるため、価値観の違いで別れになることが多いのです。
実際には別れる必要は必ずしもなく、話し合いやライフスタイルのちょっとした工夫で問題を乗り越えることも十分に可能です。だからこそ「価値観の違い」を理由とする別れは、後になって後悔することも多いです。
「価値観の違い」の具体的な例
価値観の違いが浮き彫りになりやすいのは、以下の3つに関することです。
- お金の使い方
- 食事(食生活)
- 結婚
具体的にどのようなことが問題になりやすいのか、1つ1つ見ていきましょう。
お金の使い方が違う
旅行に行ったり食事をしたり、生活の中で楽しみがあるとハリがあるし、お金というのは使ってなんぼ!貯蓄が必要という事もわかるけど、余裕ある生活を送る方がいいという人。
逆に人生の中でどんなことが起きるかわからないんだから、貯金できるときにしておく方がいいという人、両方が存在します。
貯金はとても大切な事で、将来子供が生まれて教育費用などが必要になった時や、住宅建築を考える時、なくてはならないものですし、もしも病気になって仕事が出来なくなった時、余裕ある生活を送る事が出来るように、貯蓄しておくことが重要という事もわかります。
でも日々節約、何事も貯金のためにがまんが必要となれば、家族は疲れてしまいます。このお金の価値観の違いは離婚原因の中でもかなり大きなもので、一緒に生活していく中で、こんなにケチな人だと思わなかった、こんなに散在する人だと思わなかったと離婚していく夫婦も多いのです。
食生活のルールが違う
食事についてのルール、決め事が家族間で違うという事もあり、一緒になってからその違いが納得できずに価値観の違いを大きく感じたという事もあります。
ある人は家族が一緒に夕飯を取るのが当たり前で、午後7時にはみんなが帰宅し食事をとるというルールがあったといい、またある人は、家族みんなが忙しく、特に父親は夜中の帰宅になることもある、また部活などで生活時間がそれぞれ違うから食事はその人の都合で、いつでもとれるようにしていたという家もあります。
テレビをつけて楽しく会話しながら食事するという家、食事の時間はテレビをつけず正座し、正しい姿勢で静かに食べるという家、この食事についての価値観の違いは、その家族の一員として長い時間を過ごすほど、身にしみついていることなので、変える事が難しい人が多いです。
結婚に対する考えが違う
現代は結婚に対する価値観の違いも大きな社会問題となっていて、親世代は26歳くらいで結婚し、30歳までには子供がいるというのが当たり前で、30歳を過ぎても独身ということが考えられないといいます。
でも今の若い世代は、そもそも結婚って意味があるのか?別に結婚しなくても事実婚で子供がいればいいし、大きな問題はないと考える人も多いです。
若い世代の中でも、自分の収入がしっかりあるんだし、結婚したら女性には家に入ってほしいという男性、常に社会とつながっていたいし、生涯働いていきたいと思っているから仕事はやめたくない女性と違いがあり、これも価値観の違いです。
また、結婚式をする、披露宴も、派手に行いたい人、費用が無駄、新しい生活が始まるのにお金を使いたくないと思う人などの価値観の違いも出てきています。
子供のことに関しても特に欲しいと思わないという人もいれば、絶対に欲しいという人もいて、一人っ子でいい、兄弟が多い方がいいなど、結婚に関わってくる沢山の物事に価値観の違いがあります。
女性が男性に感じがちな「価値観の違い」
続いては女性が男性に感じがちな「価値観の違い」を紹介します。
- 異性の友達と仲良くしすぎる
- 男性の「女性に対する理想」がステレオタイプ
1つ1つ見ていきましょう。
異性の友達と仲良くしすぎる
女性は友人というとほとんどが同性。女性とはお泊りしたり、一緒に映画を見に行くなどがあります。
ですが男性の中には幼馴染だからとか、同級生で仲がよかったからと、女性と一緒に食事したり、二人きりで部屋で過ごすなど、ちょっと考えられないような行動をとる人もいます。
異性の友達と仲良くするのはやめてほしいといっても、彼の方は聞く耳持たず、友達なのに何が悪いの?といわれるだけです。でもこの価値観のずれは、やはり使いあっていく中で認める事が出来ないずれなので、別れに至ることも多いのです。
男性の「女性に対する理想」がステレオタイプ
男性の中には、女性に対して「清楚であるべき」「恋人以外の男性と会話をするべきではない」などステレオタイプな願望を抱いている人もいます。
こうした願望や理想を押し付けられてしまうと、女性は息苦しさを感じます。
また、男性のステレオタイプな価値観はどのようにして育まれたのか、と不安を抱く人もいます。少なからず人の価値観は家庭環境や親の教育方針に影響を受けます。彼氏と付き合い続けて結婚すれば、妻は夫の家族ともかかわりを持つようになります。
彼氏の家族も、彼氏と同様の価値観を持つ人であったらどうしようと考え、価値観の違いの大きさを実感。暗い気持ちになってしまうのです。
男性が女性に感じがちな「価値観の違い」
男性が女性に感じがちな「価値観の違い」は以下の通り。
- 時間に厳しすぎる
- 育った環境の違い
1つずつ解説します。
時間に厳しすぎる
男性は仕事以外の場面では、時間に比較的ルーズであることが多いです。仕事で日常的に「正確な仕事ぶり」や「時間厳守」が求められる分、プライベートは肩の力を抜いて過ごしたいという傾向があるのです。
ところが女性は「仕事はそこそこに。休日こそ全力で遊ぶ!」というケースも多いです。するとプライベートは力を抜いてのんびりしたい男性と、全力で遊びたい女性の間で対立が起こります。
男性がデートの約束時間に遅れたり、寝坊をしたりすると女性は本気で怒ることも。怒りに任せて別れに至ることさえ、決して珍しくはありません。
男性からすると「何故、休日にここまで全力で遊ばなくてはいけないのか分からない」となり、価値観の違いを感じます。
育った環境の違い
近年は一人っ子の家が増えています。
昔であれば、男性は「女性のプライベート」を姉や妹の暮らしぶりから学ぶことができました。しかし一人っ子が増えたことで「女性のリアルな暮らしぶりを見たことがない男性」も多いです。
そのため、男性は女性のすっぴん姿にショックを受けたり、思わぬ家の汚さに幻滅してしまうこともあります。また男性と女性では、家の中で多くの時間を過ごす場所も違います。普段料理をしない男性がキッチンを少し汚く使うと、キッチンが大好きな女性は烈火のように怒ることも。
こうした生活習慣の違いに、男性は戸惑うことが多いです。
価値観の違いで別れたら後悔する理由 3つのポイント
前述のとおり、価値観の違いは「別れ」や「離婚」にもつながる深刻なことです。ですが、価値観の違いを理由に本当に別れると後悔することが多いです。
なぜ価値観の違いを理由とする別れは、後悔するケースが多いのでしょうか。理由を3つに分けて紹介します。
- 「もっと話し合えば解決した」かもしれない
- 「思いやりが少し足りなかっただけ」かもしれない
- 「我慢が足りなかった」かもしれない
1つずつ具体的に説明します。
「もっと話し合えば解決した」かもしれない
カップルはどれだけ仲が良かったとしても「別人」であることを忘れてはいけません。二人とも、それぞれ違う考え方をもつ人間です。
価値観の違いは、どんな人の間にもあるものです。そうした違いを受け入れて、なお楽しく過ごせるかどうかは「話し合うこと」「コミュニケーションの有無」が大事です。すれ違いの生活をしていないか。お互いの近況や本音をきちんと共有しあっているか。
そういったコミュニケーションが取れていないのであれば、二人の問題は「価値観の違い」よりもむしろ「単なるコミュニケーション不足」です。仲たがいは話し合いだけで十分解決できたかもしれません。
「思いやりが少し足りなかっただけ」かもしれない
一緒に暮らしていくには、思いやりが不可欠です。思いやりがなければ不満が溜まりますし、不満はいつか爆発するもの。やがて別れることになってしまうでしょう。
たとえば彼氏と同棲しているものの、彼氏は仕事が忙しく帰りが遅いとします。あなたは一緒にご飯を食べることができずに、不満を感じるでしょう。
でも不満を感じたからと言って、彼氏に何1つメッセージを残さずに寝てしまうと、彼氏からすればちょっと冷たい印象を受けるでしょう。一通でも良いのでLINEで「毎日お疲れさま。先に寝ちゃうけど、●●くんも仕事はそこそこにして早く休んでね」と伝えてあげましょう。
机の上に書置きを残すのも良いでしょう。
このように楽しい生活はお互いの思いやりで成り立つものです。毎日ストレスが溜まっているのであれば、それは少しだけ互いに思いやりが足りない状態かもしれません。
「我慢が足りなかった」かもしれない
ちょっと気に食わないことや、自分の価値観と違うことがあったらすぐにカリカリしたり、彼氏につっけんどんな態度をしていませんか?
例えば、彼氏が家事を手伝ってくれているのに、自分のやり方と違う進め方をしたら「もう私がやるからいい!休んでて!」と怒ってしまったり。逆の立場だったら「理不尽だ」と感じないでしょうか。
イラっとするようなことや、自分の気に食わないことも「まぁ、いいか」と流してあげることも時には大事です。
そのためには彼氏を許す気持ちを持つことが大事です。「彼氏を許す気持ち」を持ち、お互いの違いを認めるために必要なことを続いて紹介します。
彼氏を「許す気持ち」を持とう!違いを認めるための5ステップ
彼に対して「許す気持ち」を持つことができれば、価値観の違いで対立したり、過剰にストレスをため込むことはなくなります。結果として、価値観の違いを理由とした別れを回避することもできます。
許す気持ちを持つための5つのステップを解説します!
彼を「変えよう」とすることをやめよう
まずは彼を「変えよう」とすることはやめましょう。変えることを考える前に、相手のことを知らなくてはいけません。
価値観の違いをお互いに認める事から始めましょう。「こういう所に違いがあるんだな」「こういう風に思っているんだな」と相手の考え方を理解すると、どういう風に歩み寄っていけばいいのか考える事も出来ます。
お互いの価値観を認めず、そういうのってありえない・・といっていれば、平行線をたどるだけで、歩み寄る事は出来ないのです。
相手を優先して「譲る」ことを心がける
「自分の期待していることをしてくれない」「私のやり方に合わせてくれない」
こうした思考は、あなたが彼に自分の価値観を押し付けていることの裏返しです。まずは自分の価値観を押し付けることをやめ、相手を優先しましょう。
相手の価値観を優先して、できる限り意思決定などを相手に任せたり、意見を取り入れることが大事です。そのようにして「譲る」ことを心がけると、自然と相手はあなたに感謝します。反対にあなたの意見を意思決定に全面的に取り入れてくれることも増えるでしょう。
こうした譲り合いの精神が、二人の良好な関係に繋がります。
相手に期待しない
理想を高く持ってしまっていると、その理想に合わない行動は認められなくなります。理想はあるけどその理想に100%はまる相手なんていないんだという事を、大人なんですから理解することが大切なのです。
こういう風にしてくれたらいいのに、こうしてくれればいいのにと相手に幻想ばかり持ってしまうと、相手も辛くなりますし、お互い嫌な面ばかりが見えるようになってしまいます。
だからこそ、相手に「こういうことしてほしい」「あれをしてくれないと嫌だ」と理想や期待を押し付けるのはやめましょう。
常に一緒にいることをやめる
一緒にいる時間が長いのであれば、適度な距離感を保つことも大事です。自分の時間を確保しましょう。
「彼氏が家にいるときは、あなたも必ず家に居なくてはいけない」という決まりはありません。時には彼氏に家のことを任せて、空いた時間を自分の趣味に使うのも良いでしょう。
また部屋の間取りに余裕があるのであれば、彼氏の部屋と自分の部屋を別々にして「好きなことに没頭できる空間」を作るのもおすすめです。精神的に余裕がないときは、部屋でひたすら音楽を聴いたりドラマを見たりするのも気分転換になります。
価値観の違いではなく「共通点」を大事にする
あなたは「自分と彼氏の価値観の違い」にとらわれすぎているかもしれません。自分と彼氏はあくまで別人です。価値観が違うのは当たり前のことです。
価値観の違いは当たり前のこととして受け入れ、その上で「自分と彼氏の似ているポイント」や「共通点」に目を向けてみましょう。1つでも共通点が見つかったのであれば、その共通点を大事にしましょう。
どうしても価値観の違いが乗り越えられない時は話し合おう
価値観の違いがあることを理解して、お互いに歩み寄る事が出来れば、付き合い続けることもできると思いますし、別れることも考えなくていいでしょう。とはいえ価値観の違いを克服するのはとても難しい事です。
相手のことを許す心構えを持とうと努力し、寛容に振る舞おうとしてもなお価値観の違いが気にかかってしまう時は、相手と徹底的に話し合うべきです。
付き合い続けるかどうかは、話し合いのきっかけを受けて改めて考えると良いでしょう。あなたと彼氏はそういった状況に差し掛かっている時期なのかもしれません。
違和感を感じる理由を話し合う
「あれ?そういうふうに考えていたの?」「そんなことをするの?」と違和感がある時には後回しにせず、その時、話し合う事が大切です。
違和感があると思うままに生活していればいつか不満が出てくるものですし、相手に対して求めている事との違いに自分も疲れてしまいます。
そうではなく、おかしい、違うと思う時、私は、俺は、その考え方をしないんだよねとお互いに話をしてみると、歩み寄りができるようになるでしょう。
まとめ
価値観の違いがあまりにも大きいと一緒に生活していくのは無理という人もいますが、お互いに思いやりをもってお互いの事を考えて生活することで、上手くいくカップルもいます。
経済的に大きな違いがあっても片方がそういうものなのかと柔軟に受け止める事が出来れば、新しい夫婦の価値観、家庭の価値観として考えていくこともでき、それがうまくいく秘訣になっているという夫婦もいます。無理と拒絶するのではなく、解決方法がないか、お互いにかわっていくことが出来ないか、しっかり話し合う事が価値観の違いを乗り越えていくことになると思います。