目の周辺にクマができやすい理由
目の周辺にできてしまうクマは実は1種類ではなく、3種類に分類されます。色によって分けられるのですが、それぞれ見た目が違いますし、またできてしまう原因も違います。スキンケアが主な原因となって起こるものもあったり、健康状態が影響しているものもあります。クマができている方はまず自分のクマの種類を知ることが大切です。
ここで目の周辺にできてしまうクマの種類について説明したいと思います。それぞれの特徴や原因を知り、その上で適切な改善をしていくようにしてください。
クマの種類①茶クマの原因は「色素沈着」
クマの種類として茶色のクマが挙げられます。茶クマと呼ばれていますが、これは色素沈着が原因として多く起こります。主にスキンケアによって起こることが多いのですが、メイクを落とすクレンジングの際に力を入れたり、長時間クレンジングをしてしまうことで肌への過剰な刺激となり、炎症性の色素沈着となってできてしまいます。また洗顔時に強く肌を擦りながら洗うと色素沈着ができることがあります。
また紫外線も茶クマができる原因となっています。紫外線を浴びると体の防御反応としてメラニン色素ができます。このメラニン色素はそのご体内で消えてしまいますが、色素沈着として目の周辺に残ってしまうことがあります。
クマの種類②青クマの原因は「血行不良」
青クマは血行不良によって起こることが多く、血行不良が起こる原因として睡眠不足や慢性的な疲れ、ストレスといったものが挙げられます。目元は特に毛細血管が多く、皮膚がとても薄い部位です。この部位の血液の流れが悪いと、鬱血によって肌が青い感じになってしまいます。青クマの場合、スキンケアよりも日常生活の改善が必要になってきます。
また普段はあまり青クマができないような方でも、生理中に青クマができることがあります。生理中は基礎体温が低くなりがちで、血流が悪くなるため、鬱血ができて目の周辺が青くなってしまいます。
クマの種類③黒クマの原因は「加齢によるたるみ」
黒クマができてしまう方がいますが、これは主に加齢によるたるみが原因として挙げられます。加齢によって徐々に顔の筋肉が緩んでいきますが、目の下の眼窩脂肪を支えている筋肉が緩むことで、その筋肉の下にくぼみができてしまいます。その影が黒く見えることで黒クマを生じてしまいます。黒クマの場合は加齢によって起こるため、筋肉を引き締めたり、スキンケアによって肌の弾力性を維持するといったケアが日々必要になります。
自分でできるクマの種類別の解消方法
目の周辺にできてしまうクマは、茶クマ・青クマ・黒クマの3種類に分類されますが、それぞれのクマの種類によって解消法は異なっています。そのため、目の周辺にできているクマの種類を知り、それに適した解消法を知ることが必要になります。またその解消法を正しく実践していくことで改善を図っていくことができます。
目の周辺のクマの種類別の解消方法について、ここで説明をしたいと思います。正しい方法を知り、日々少しずつでもいいので実践していくようにしてください。
①茶クマの対処方法
茶クマの対処方法として、体のストレッチが挙げられます。全身を曲げ伸ばしすることで、全身の血流促進につながります。また誰でもできる方法なので、毎日少しずつでも実行していくことが可能です。ただ日常的に運動をしていない方は簡単なストレッチでも難しい場合もあります。その場合は無理をしない程度で体の曲げ伸ばしを行ってください。
また目の周辺のストレッチも茶クマに対する対処として有効です。目頭を片手で押さえ、もう片方の手で目元をストレッチします。その際に少しだけ揺らして血行を促進する感じで行うようにしてください。ただ目元の皮膚は薄いため、力を入れないようにストレッチをするようにしてください。
②青クマの対処方法
青クマの対処方法として、保湿効果の高い成分が多く配合されたコスメの使用が挙げられます。青クマ対策としては血行促進や乾燥防止が有効です。コスメの中でもセラミドやヒアルロン酸など、保湿効果の高い美容液やクリームがお勧めですが、忙しい方はオールインワンタイプだとより手軽にスキンケアが実行できます。
コスメを塗布した際に軽くマッサージすると血行促進に有効です。ただ目の周辺の皮膚は薄いため、傷が付きやすく、また刺激で色素沈着ができる恐れがあります。そのため、コスメを塗布する際には優しく肌に触れるようにしてください。
③黒クマの対処方法
黒クマの対処方法として、水分やリンパの流れを促進するマッサージが有効です。顔の中でも目の周辺は特に皮膚が薄いため、あまり長時間行わない、またマッサージクリームを使用して肌への負担を軽減させることが大切です。また爪が長い方もマッサージをする際には、爪で肌に傷をつけないように慎重に行うようにしてください。
マッサージでは指を回転させるようにしながら行うと、単にマッサージして肌を擦ることを防止できます。ゆっくり指を回転させるようにしながら移動させると、適度に水分やリンパの流れを促していくことができます。
クマに効くツボ
疲れて見える、表情が暗く見えるなど、他人に与える印象に悪影響を与えてしまうのがクマです。クマができている場合には、ツボ押しをすることで血流を促すことができます。クマの原因として血行不良があるため、ツボを押すことがクマ解消につながります。またいつでもどこでも、時間をかけることなく実行できるメリットもあります。
ここで気になるクマの改善に役立つツボについて説明をしたいと思います。初めて実行する方でも取り組めるものばかりですから、正しく覚えて実践してみてください。
瞳子膠
目尻の横にあるへこみが瞳子膠です。目尻から2㎜程度離れていますが、この場所を指1本でツボ押しします。コツとしては、目尻を顔の外側に向かって広げながら上に押し上げるようにしていきます。押す時にはゆっくりと行い、くれぐれも強く押さないようにしてください。3秒から5秒程度押し、これを3回から5回繰り返すようにします。
球後
目尻から目の幅四分の一程度目頭に向かった位置、そこから目元にあるくぼみがこのツボになります。目の骨の辺りにあるので、デリケートに、また慎重にツボ押しをするようにしてください。このツボも3秒から5秒程度を1セットとし、合計3セットから5セット程度行うといいでしょう。
四白
瞳孔の中心から下に向かい、目の下にあるへこみが四白です。この部分のツボは指3本でゆっくりとマッサージするような感じで押します。目から離れているため、少し強く押してもいいでしょう。3秒から5秒程度マッサージし、これを3回から5回繰り返してみてください。
メイクでカバーする方法
目立って気になるクマはメイクでうまく隠せば、目立たなくすることができます。ただ不自然な感じになってしまうと、全体的なメイクのバランスが崩れてしまい、自然な感じに仕上げることができません。そこで上手にメイクでクマをカバーする方法について説明したいと思います。
茶クマはファンデとコンシーラーでカバー
茶クマのカバーは基本的にファンデを使います。その際に指先に少量のファンデを付け、茶クマの部分にトントンと優しく叩きながらなじませていきます。ただ目の周辺は皮膚が薄いため、あまり多くファンデを付けても厚塗りが目立ってしまいます。ファンデを使っても隠せない茶クマの場合は、コンシーラーを使って隠していきます。コンシーラーを適量茶クマがある部位に乗せ、スポンジで軽く叩きながらなじませていきます。
青クマはチークやリップで赤みをカバー
意外に思われるかもしれませんが、青クマを上手にカバーするためにチークやリップが有効なのです。ファンデでベースメイクをした上にチークやリップを少し乗せると青クマが自然と目立たなくなります。この時、青クマのある部位だけではなく、多少周囲の部分にも広げるようにすると、より自然な感じに仕上がります。
黒クマは白基調のコンシーラーやハイライトでカバー
黒クマは白を基調とした、カバー力のあるコンシーラーやハイライトを使うと上手にカバーすることができます。コンシーラーやハイライトを付け、スポンジや指先でなじませると自然な感じに仕上がります。ただコンシーラーやハイライトを使用する際には、少量ずつつけていくようにしてください。多くつけると厚塗りになってしまい、ナチュラルな仕上がりになりません。
重度のクマは病気のサインのことも
クマの濃淡は個人によって異なりますが、あまりにも濃いクマになると病気のサインかもしれません。濃いクマが伝える病気のサインにはいろんな種類があります。実際に濃いクマができている方は、ここで説明する症状について、当てはまるものがないか確認してみてください。
①鉄欠乏性貧血
クマは血行不良が原因の場合もあります。体の細胞に酸素を供給しているのはヘモグロビンですが、このヘモグロビンを構成している成分の1つが鉄分です。鉄分が不足することで酸素の供給がスムーズにできず、鉄欠乏性貧血になります。また血行不良につながり、クマができてしまうことが多くあります。
②アトピー性などの皮膚炎
アトピー性皮膚炎やアレルギー性の皮膚炎が目の周囲に生じて炎症を起こし、色素沈着となってクマができてしまうことがあります。この場合には通常のスキンケアではなく皮膚科での治療が必要になります。また目の周囲のかゆみや痛みを生じていると、擦ったりして皮膚だけではなく目の内部に傷をつける恐れがあるため、皮膚科への受診を早急に行わなければなりません。
③肝機能の低下による肝臓疾患
肝機能が低下して肝臓疾患になると、目の周囲に色素沈着が起こる場合があります。肝臓疾患によるクマは一般的に起こる症状として挙げられます。クマが濃かったり、肌の色が悪い場合には内科への受診を早急に行う必要があります。特にアルコールの摂取が多く、同時にクマができている方は内科での診察を受けたほうがいいでしょう。
④腎機能低下による腎臓疾患
腎臓は血液中の老廃物を濾し、体外に排出するサポートを行う働きを持っています。腎機能の低下によってこの機能が衰えると、血液中に老廃物が残り、血行が悪くなってしまいます。それによってクマができてしまうことがあります。クマが濃いなど、目立ってきた場合には病院での受診をする必要があります。
⑤甲状腺異常症(バセドウ病)
甲状腺から作られる甲状腺ホルモンの分泌が過剰なことで動悸や多汗などの症状を生じるのがバセドウ病です。この病気になるとクマができることが多くあります。そのため、クマ以外に動機などが起こった場合には、病院での診察を受けたほうがいいでしょう。
⑥うつ病
うつ病になると睡眠障害を引き起こしてしまいます。睡眠障害によって目の周囲にクマができるようになります。単に最近寝つきが悪いと思った方がうつ病になってしまうことがあります。そのため、悩みを抱えていたり、寝つきが悪くなった場合には、心療内科などで診察を受けることをお勧めします。
まとめ
目の周囲にできるクマは老けて見えたり、疲れているように見えます。単に見た目の点でも好ましくはないものですが、それだけではなく、病気のサインを表している場合もあるので、注意が必要です。またクマは3種類あり、目の周囲にできているクマの種類を知り、その上で適切な対処方法を実行していくことが大切になります。