スープは糖質制限の強い味方!その効果や効能とは
スープで糖質制限すると…満腹感が出やすい
食材を食べるだけでなくたっぷりの水分も一緒に摂取するスープは、食材のみの料理よりも満腹感を感じやすくトータルの食事量を抑えやすい料理です。
また、スープは煮込むことで素材の体積が小さくなるため野菜をたっぷり摂ることが可能になります。そのため日頃の野菜不足をカバーしやすいメニューでもあるといえます。
スープで糖質制限すると…基礎代謝が上がり痩せやすい体づくりができる
スープは基本的に温かい状態で食べるもの。
よって、体内が温まることで内臓の動きが活発化しやすくなる効果や実感を得ることができるでしょう。基礎代謝が上がり、それによって消費カロリーが必然的に上がるためダイエットに適した痩せやすい体質へ導くことができるのです。
スープで糖質制限すると…素材の栄養素を丸ごと摂取することができる
水溶性ビタミンや水に溶けやすい成分は普通に料理をすると多くが流出しがちですが、スープとして全て煮込むことで素材の栄養素を余すことなく摂取することができます。
また、スープに溶け出したダシは塩分が少なくてもしっかりとした満足感ある味と旨味を感じることができます。旨味成分のある食材を使い塩分を控えめにすることで、体のむくみも防いでくれる効果も実感することができるでしょう。
管理栄養士が教える糖質制限におすすめのスープのレシピ
今回ご紹介するレシピは鶏胸肉のミネストローネ。
ミネストローネは、余った野菜なども一緒に煮込めるため冷蔵庫のお掃除にも最適なメニューです。
糖質制限ではお肉はNG食材になっていないので、しっかりとタンパク質も摂りつつ食事の満足感を高めることができます。抗酸化作用の高いリコピンを多く含むトマトをベースに作るので、糖質制限だけでなく美しく痩せたい方にもおすすめの普段から取り入れやすいスープとなっています。
鶏胸肉のミネストローネ(4人前)
【材料】
- 鶏胸肉・・・200gくらい
- たまねぎ・・・2個
- ブロッコリー・・・1房
- キャベツ・・・1/4個
- トマト缶・・・1缶
- にんにく・・・1片
- オリーブオイル・・・適量
- コンソメ・・・適量
- 塩こしょう・・・少々
【作り方】
①鍋にオリーブオイルを入れ、みじん切りにしたにんにくを香りが出るまで弱火で炒める。
②鍋に細切りにした鶏胸肉を入れて炒める。
③鶏胸肉に軽く火が通ったら、サイコロ切りにしたたまねぎ、キャベツ、小房に分けたブロッコリーを入れ炒める。
④トマト缶と水を加え、味を見ながらコンソメと塩こしょうで味をお好みで整える。
トマト缶を使うことで簡単にミネストローネを作ることができます。
余裕があれば冷凍させた生のトマトを削る、またはカットして使用すると、トマトの旨味成分がさらにアップするのでおすすめです。
また、上記に挙げた野菜はほんの1例です。冷蔵庫にある野菜をお好みで使用して、ぜひオリジナルのミネストローネに仕上げてください。次に糖質制限をもっと効果的にしてくれるおすすめの食材をご紹介します。
もっと効果を求めるにはこんな食材がおすすめ
糖質制限にスープを取り入れるなら、血糖値を下げる食材を使用することでさらに効果が期待できます。
どんな食材がおすすめなのかというと…
たまねぎ
たまねぎに含まれている成分イソアリインや硫化アリル、ケルセチンは血糖値を下げる働きを持ちます。
たまねぎを切った際に目や鼻にツンとくるのがイソアリインの仕業です。水に溶けやすい成分なので、スープに入れて食べることで無駄なく取り入れることができます。また、硫化アリルには体内のインスリンの働きを促す効果が期待できます。
よくたまねぎには「血液がサラサラになる効果」があると聞くと思いますが、これはケルセチンが血液を清浄化し抗酸化を導く働きによるものです。
オクラ
ネバネバが特徴的なオクラ。オクラのネバネバに含まれるムチンやペクチンには、血圧を下げる効果や腸で糖質を包み込んで吸収を抑える働きがあるので食後の血糖値の上昇を抑える効果が期待できます。
他にも、インスリンの働きをよくするマグネシウムや亜鉛といったミネラルも豊富に含んでいます。
食物繊維の多い食材
食物繊維の多い食品を食べると胃から腸への移動時間を遅らせたり、腸での消化吸収を緩やかにし食後の血糖値の急上昇を防ぐことができます。
また、糖質制限をしている最中は食物繊維が不足しやすい傾向にあります。食物繊維が不足すると、便秘や肌荒れを引き起こす原因になってしまいかねません。そのため、意識的に食物繊維の多い食材を摂取するようにするといいでしょう。
スープにおすすめな食物繊維の多い食材
【水溶性食物繊維】
オクラ、きのこ類、海藻類、レタスetc…
【不溶性食物繊維】
きのこ類、切り干し大根etc…
糖質制限スープを作るときの注意点
糖質制限で注意するべき部分は、何といっても糖質です。
一見ヘルシーに見える食材でも、糖質というポイントで見てみるとNGなものもあるので注意が必要です。
スープ作りに便利なイモ類、根菜類には注意
スープには欠かせない食材ともいえるイモ類。ジャガイモのポタージュやサツマイモの味噌汁など、スープ系のメニューには芋を使いがちですが、イモ類は糖質が高いので避けましょう。
ミネストローネの基本的な材料となっているジャガイモやにんじんも、糖質が高いので糖質制限中にはNGです。上記でご紹介しているメニューでもカットしています。
ヘルシーに見える春雨は糖質制限の落とし穴
ダイエットメニューによく挙げられる春雨も、糖質制限ではNG食材なんです。
春雨の主成分はでんぷん。でんぷんは糖質が多い食材です。同じ理由で、料理にとろみをつける片栗粉も控えましょう。とろみのある料理は満腹感が得やすいですが、糖質制限の落とし穴になっているので事前にしっかり食材の成分をチェックしておくのがおすすめです。
調味料にも気をつけるべきものが…
料理の味付けに欠かせない調味料にも気をつけたいものがいくつかあります。
味に甘みや深みを出す砂糖やハチミツ、ケチャップは糖質が高いものなので糖質制限中は避けたほうがいい調味料だといえるでしょう。
さいごに
寒い冬には何かと出番が多くなるメニュー、スープ。
もしかしたら、さっそく今日にでも糖質制限スープを作ってみようと考えた方も少なくないかもしれません。
糖質制限を取り入れたメニューなら、通常の食事制限によるダイエットよりも満腹感の高い手軽なダイエットにすることができます。糖質の高い食材に気をつけながら、おいしく賢く美しくなってみませんか。