リンパとは
リンパは、リンパ管・リンパ液・リンパ球・リンパ節などいくつかに分かれていますが、いずれも健康維持に欠かせない重要な役目を持つことに変わりありません。普段の生活であまりリンパを意識していない人も、むくみや肩こりなどがあるならそれはリンパが関係している可能性が高くなります。リンパは体のいたるところにあり、いい意味でも悪い意味でも健康維持や美容に様々な影響を与えます。
血管と同様体中にある
リンパは血管と同様に、リンパ管というのが体中にあります。血液は血管を通りますが、通る過程で、時々血漿という成分が血管の外に染み出してしまいます。リンパ管は血漿を回収してリンパ液にします。全身にあるリンパ管は途中、リンパ節でつながっています。全身にリンパが巡るよう、リンパ節は数箇所あります。
筋肉がポンプの代わり
血液は心臓がポンプのような役目をして、全身を巡っています。運動したり緊張したりして心拍数が上がると、ポンプの力が高まり血流は勢いよく流れます。ストレスや冷えで心拍数が下がるとポンプの力も弱くなり、血流が悪くなります。
リンパも血管と同じように全身にありますが、リンパは筋肉の動きと連動しているので、筋肉を動かすとスムーズに流れますが、運動しないと流れが滞ります。滞ってもリンパマッサージをすれば、流れがスムーズになります。
女性は停滞しやすい
男性と女性では体の構造が違うので、悩みなども変わってきます。女性は筋肉量が男性に比べて少ないので、筋肉量が少ない女性はよほど意識して筋肉を動かさないと流れが滞りやすくなります。体の構造上女性は冷えやすいのも、リンパの流れを悪くする原因です。

リンパマッサージの効果
リンパマッサージが美容や健康にいい影響を与えるのは理解できても、実際どのような効果があるかは体験してみないとわかりません。効果を実感しやすいのも、リンパマッサージのメリットです。
老廃物が排出される
リンパは体を巡る途中で、老廃物を見つけるとそれを回収し体外に排出させる役目があります。しかしリンパの流れが滞ると老廃物をうまく排出できなくなるので、むくみや体調不良の原因となってしまいます。
むくみの解消
リンパの流れが滞ると老廃物がたまるので、むくみやすくなるのも厄介なところです。リンパの流れを改善すれば老廃物が排出されむくみも解消されますが、リンパの流れが滞ったままだと老廃物がたまるのでむくみも一向に解消されません。
疲労回復
リンパマッサージをすると適度に筋肉にも刺激を与えます。適度な刺激は筋肉をリラックスさせ、疲労回復効果のある物質を作ります。マッサージという優しい刺激で、血行が促進されリンパの流れもよくなり、細胞が活性化して代謝が上がります。代謝が上がると疲労回復物質が全身に行き渡り疲れを癒やしてくれるのです。
体質改善
体質は生まれ持ったものという部分もありますが、大半は生活習慣を見直せば改善できます。リンパマッサージはリンパの流れを良くします。リンパには免疫力を高める働きもあるので、ウイルスや雑菌に強い体質に完全する効果も期待できます。

お店で受けるリンパマッサージ
リンパマッサージはそれほど難しくありませんが、自分では手が届かないところは少しやりづらいと感じることがあります。そういう時は、サロンなどでマッサージしてもらうのもいいかもしれません。多少費用はかかりますが正しいマッサージが受けられますし、施術してもらうという贅沢感がリラックス効果を高めてくれます。
料金は部位によっても異なる
リンパは全身にあるので、リンパマッサージも全身可能です。多くのマッサージ店やサロンでは、部位別にメニューやプランを組んでいて、部位によっても料金は異なります。もちろん全身のリンパマッサージもできますが、事前に料金を確認しておくと安心です。
頻度は月に1~2回
リンパマッサージは1回でも効果の実感が高いですが、1回やれば終わりとは限りません。染み付いた生活習慣に滞る原因がある限り、生活習慣を改善しないと繰り返します。ベストな状態を維持したいなら、月に1回~2回リンパマッサージに通うといいでしょう。
セラピストを選べるお店も
プロの施術でもセラピストとの相性があるので、毎回セラピストが変わると力の入れ具合なども変わるので、ずっと同じ人に施術して欲しいと思うことがあります。こういう時はセラピストを指名できるサロンを選ぶと安心です。

自分でできるリンパマッサージ
サロンに通ってやってもらうリンパマッサージは、痒いところに手が届く安心感と満足感がありますが、毎回費用がかかりますし毎日は通わないので、自分でできるリンパマッサージも覚えておくと便利です。コツさえつかめば意外に簡単なので、覚えて毎日の習慣にしてみてください。
腹式呼吸
お腹周りのリンパマッサージは、おへそを中心に両手で優しく撫でたり、時計回りにくるくると回すように摩るのがおすすめです。この時マッサージに合わせて腹式呼吸もプラスしましょう。
マッサージと腹式呼吸により、外側と内側から両方刺激を与えるのでマッサージ効果がアップします。腹式呼吸は深呼吸をイメージするとやりやすいです。息を吸う時はお腹に空気を入れるイメージで膨らませ、息を吐くときはお腹の空気を出し切るイメージで思い切りへこませます。
目の周りのマッサージ
眼精疲労で目に痛みがある場合は、蒸しタオルなどで温めておくと痛みが和らぎます。目の周りはこりやすく疲れもたまりやすい部分です。マッサージする前に手の平をこすり合わせ温めてから、手の腹を目に当て優しく押すように押し当てます。次に目頭と下まぶたの中央の骨がある部分を軽く指圧します。デリケートなので力を入れすぎないよう注意してください。
足裏のマッサージ
足裏のリンパマッサージは、高いデトックス効果が期待できます。むくみやすい人は足裏のリンパマッサージを習慣にするといいでしょう。最初は拳を押し当て全体をほぐします。リンパマッサージをするというよりもツボ押しをするイメージの方がやりやすいかもしれません。
中央のツボを押しながら土踏まずのあたりのツボに向かい、指圧しながらリンパやろいう廃物を流すイメージで押していきます。ちょっと強めに押す方が効果的です。5回程度繰り返したら、もう片方の足も同じようにします。
痛い方が効果があるは間違い
リンパの流れが滞るとコリが生じるので、マッサージするすると痛みを感じることがあります。この痛みは筋肉がこっているからです。痛い方がいいという間違った情報により、痛いのに無理してマッサージをすると、筋肉を傷める可能性があります。
サロンで受けるリンパマッサージは少し時間をかけますが、無駄に時間を長くして料金を高くしているのではありません。こっている筋肉を解さないと筋肉を傷めてしまうからです。自分でリンパマッサージをする時も、痛みがあるということは即ち凝っているサインですから無理をせず筋肉をほぐして痛みを取り除いてから行ってください。
効果を出したくてつい力を入れすぎたり、早く済ませようとしたりしがちですが、焦りは禁物です。リラックスした状態で行うことも大切ですから、お風呂に入った時や寝る前のリラックスタイムに、時間をかけて丁寧にマッサージするといいでしょう。

まとめ
リンパマッサージには、様々なメリットがあります。流れが滞っているとマッサージした時、痛みを感じることもありますが、流れが改善されれば痛みも消えていきます。リンパの流れがスムーズになればむくみも解消されるなど、自分でもはっきりとした実感が持てるのがメリットです。