ピラティスとは
ピラティスは1920年代に誕生したエクササイズです。エクササイズは基本的に、継続しなければ効果がありません。
それでもエクササイズをやめてしまう人のほとんどは、「キツさに耐えきれない」ことを理由に挙げます。しかしピラティスの動きは自然で無理のないものなので、継続しやすいのが魅力です。
戦時中にリハビリ目的でスタートしたもの
ピラティスは戦時中に、リハビリを目的としてスタートしました。
戦時中に負傷した兵たちが、限られた運動能力のなかで筋力を維持するため、怪我の回復をしながら無理のない範囲で行えるようになっています。身体に大きな負担なく行えるのはこのためです。
肉体を意識的に磨こうとするもの
どんなエクササイズも、続けるには自分でやる気を奮い立たせなければいけません。ピラティスもまた、肉体を意識的に磨こうとすることで、効果を実感できるようになります。
特に肉体に意識を集中させ、自分の内面に触れることを重視します。内面の奥深く、精神をコントロールすることで健康な状態を維持できるようになるという考えです。
心身共に美しくなるという重点がある
先述したように、ピラティスは心身共に美しくなるということに重点が置かれています。そのため「体を動かすぞ」と意気込んで始めてみると、イメージとは違った印象を受けるかもしれません。
ほかのエクササイズと比べると、内容が少し変わっていると言えそうです。
精神と肉体を同時に変えることが出来る
肉体は、自分の意識から大きな影響を受けることをご存知でしょうか。精神と体は密接に関係しあい、まずは自分自身で美しくなるための意識を持たなければ、一歩も進めません。
基本的にピラティスは姿勢や体幹が大切であることを伝えています。これらに慣れることで自然と姿勢も意識も整っていくでしょう。
腹式呼吸を使う
ピラティスに取り入れられているのは、ヨガなどでも使われる腹式呼吸です。
一方、胸式呼吸はそれ自体がエクササイズと言われており、インナーマッスルを刺激します。腹式呼吸の場合、身体をリラックスさせることも可能です。
エクササイズと共に精神を開放させられる
腹式呼吸を行うことで、エクササイズをしながら肉体と精神を開放できるとされています。普段運動不足の人でもピラティスなら、気持ちよさと適度な疲労感を覚えるはず。これは腹式呼吸を用いたエクササイズならではと言っても過言ではありません。
ほかのエクササイズでは、身体に負担をかけることを目的とする部分もあります。適度な疲労というより、運動不足の人はそのまま倒れてしまうほどの負担になる可能性もあるでしょう。
無心になりストレスから解放される
無心状態で運動をすることは意外と気持ちが良いものです。そのため、日常的にストレスを抱えている人ほど、ピラティスに向いていると言われています。
身体を動かすうちに、ストレスも軽減されるのではないでしょうか。
週に1回でも十分な効果が得られる
ピラティスの良いところは、週に1回でも十分な効果が期待できるところです。他のエクササイズであれば毎日、もしくは2~3日に一度は行わないと思うような変化は得られません。
しかし忙しい方にとって、毎日やらなければならないと思うと気が引けるもの。1週間に一度でも効果が得られるのであれば、無理のない範囲で続けられます。
スタジオ以外でも実施可能
エクササイズはスタジオで行うイメージがあるかもしれません。しかし、近くにピラティスのスタジオがない・スタジオまで行けないという人は、自宅でも実施可能です。
あらかじめ動きの注意点をさらったうえでなら、ひとりでもスタートできます。
ピラティスの効果やメリット
ピラティスがエクササイズの一種ということはわかっていても、具体的な効果やメリットを知らない方は多いもの。
こちらでは、ピラティスを行うことでどのような効果がでるのか、メリットはどんなものかを紹介します。
姿勢や骨盤の痛みを解消
ピラティスを行うことで姿勢が正され、骨盤の痛みを和らげる効果が期待できます。
ピラティスにおいて姿勢はとても重要な意味合いを持つため、自宅で行う場合は間違わないようにしましょう。逆に間違った知識の元でピラティスを行うと、腰を痛めるなどのリスクもあります。
基礎代謝がアップすることによるダイエット効果
ピラティスはゆっくりとした動作ながらも、基礎代謝を徐々にあげることができます。基礎代謝がアップするということは、カロリーを消費しやすい体に近づくということ。
脂肪燃焼効果など、ダイエットにも嬉しい作用が見込めるでしょう。
体幹が鍛えられるため身体が美しくなる
ピラティスでは姿勢や体幹を大切にしているため、継続するうちに体幹が鍛えられます。そのため、身体の線が美しくなっていくでしょう。
ひたすら細く痩せることだけを目指すのではなく、女性らしい体づくりをしたい方に適しています。
猫背の解消
ピラティスの基本は姿勢です。はじめはエクササイズ中に意識するだけでも、続けるうちに私生活へも正しい姿勢が反映されていきます。
前のめりになった猫背が解消され、背中を伸ばしていても苦痛にならなくなるはずです。
バランスの取れた体を作り上げることが出来る
ピラティスは、体の一部だけを過剰に鍛えるようなエクササイズではありません。すらりとした、バランスの良い体づくりに近いと言えるでしょう。
さらに肉体だけでなく精神も一緒に鍛えるため、心身のバランスも整っていきます。
ピラティスのやり方
ピラティスのやり方はひとつではなく、複数の種類があります。なかでも初心者にオススメのものをピックアップしてみました。
お腹を引き締める☆ リズムピラティスでダイエット効果倍増!
ぽよぽよのお腹が気になる場合は、お腹を引き締めてくれるリズムピラティスを試してみましょう。
このとき、腹筋にしっかり力が入っているかを確認します。これを両足複数繰り返してみましょう。普段使わない筋肉を動かすことで、ほどよい負荷をかけることができます。
【ピラティス】肩甲骨剥がしストレッチで姿勢美人!
肩甲骨剥がしストレッチというものを知っているでしょうか?
まず胡坐をかいて胸のところで手を合わせ、しっかり組んで腕をそのまま上に伸ばします。骨盤からググッと伸ばすようにすることがポイント。腹式呼吸をした後に、頭の上で円を描くように、手を組んだままぐるぐると回しましょう。
そうすることで肩甲骨が刺激され、肩こりや首の痛みから解放されます。
【ピラティス】フローピラティス初級!全身コントロール
フローピラティスは、ピラティスのなかでも全身を動かす方法です。
まずは仰向けになり膝を立てて、片方の手をお腹、もう片方を胸の上に置いてください。そのままの状態で腹式呼吸を5回繰り返します。
次に立膝の太もも部分に手を当て、上半身を起こす・寝かせる動きを5回繰り返しましょう。その後、足の位置は変えずに腰とお尻をゆっくり浮かせて、元の状態に戻す運動を5回行います。このときも腹式呼吸を意識してください。
これが終わったら身体を起こし、膝を抱えてそのまま後ろに転がる・起き上がる動きをします。
このようにフローピラティスはやることが多いですが、自分のペースでゆっくり行えばさほど大変ではありません。
5分間お家ピラティスエクササイズ 体幹トレーニング
こうしたエクササイズは、毎日が短くてもゆっくりと長く続けられることが大切です。ここでは、5分間で取り組めるピラティスエクササイズを紹介します。
このピラティスは、身体の軸となる筋肉を鍛えるエクササイズです。真ん中の軸は決して動かさないように、意識しながらエクササイズを行うようにしましょう。最初は難しいかもしれませんが、一つひとつの動きをゆっくり行うことでブレにくくなります。
仰向けになり、立膝を立ててください。次に肋骨の後ろを床に付けましょう。そして両手でボールを抱えるように輪を作ってください。指先をミゾオチの上部につけ、息をはきながら頭を上げてお腹を見ます。
起き上がるときには肩甲骨の当たり、腰はマットにつけたまま恥骨を動かさないように気をつけてください。頭を挙げる時にお腹をへこませたままあげてみてください。続いて両肘を下に引っ張って、肩甲骨を下げてください
この運動を5回を行ったら首と肩をリラックスさせて次の運動へ。座骨が床と垂直になるよう背筋を伸ばして座位を取ります。体育座りのような体制を取ったら、膝の裏側に手を付け状態を倒しておへそを見るように倒して腹筋を意識しながら深呼吸をゆっくりと3回繰り返してください。
この運動を3セットこなせば5分程度の運動になります。体の動きの軸となる体幹を鍛えるトレーニングになるので、意識的に取り組んでみましょう。
ウエストにくびれを作る☆ リズムピラティスでお腹まわりスッキリ!
お腹まわりが気になる方は、こちらのピラティスに取り組んでみましょう。
まず、姿勢は横向きで、下側の肘と膝もを側を曲げた状態マットにつけます。上側の手は腰骨のあたりに置いたら横側におしりを持ちあげるようなイメージで上下させてください。この時横側の腹筋を意識するのがポイントです。
ゆっくりと3~5回繰り返したら、つぎの運動です。このままの姿勢で今度はマットにつけていた膝を上げて、そのまま膝を斜めにうえに伸びしていくエクササイズをしましょう。膝を伸ばした時は上側にある手を伸ばして胸を開くことを意識してください。こちらも5回程度を目安に繰り返しましょう。腹筋が辛くなっても、姿勢を崩さないことが大切です。
これらが終わったら向きを逆にして反対側も同じ流れで取り組みましょう。
音楽をかけてリズムに合わせて行ってみると、スムーズに続けられるためおすすめです。
【ピラティス】フローピラティス上級!コア強化!
まずは四つん這いになり、息を吸い、吐きながら背骨だけを動かしてみましょう。もとに戻す時も息を吸って吐いてを繰り返しながら行いましょう。これを5回ほど繰り返してください。
その次は四つん這いの状態で丸まった体勢をとり、左手と右足を真っすぐ伸ばしましょう。簡単そうに見えるかもしれませんが、身体を支える力がないとできないため見た目よりもハード。最初は難しいかもしれませんが、がんばって挑戦してみましょう。
こちらは上級者向けのピラティスですが、普通のピラティスで物足りなくなった時はぜひ挑戦してみてください。
「5分ヨガ」お腹に効く5分ピラティス
身体がつらいときや他のエクササイズをやった後で取り組むような場合には、軽めのエクササイズを取り入れてみましょう。取り組みやすい運動なので、初心者の方にもおすすめです。
背中とお尻を引き締める☆ ダイエット効果を高めるリズムピラティス☆
ピラティスを行う際のポイント
こちらでは、ピラティスを行う時の注意点やポイントを集めました。いくらゆっくりとしたエクササイズであっても無理をすると身体に大きな負担となります。
体のケアとトレーニングを両立するためにも注意点と、正しいやり方を覚えておきましょう。
朝にやると1日快適に過ごせる

ピラティスを行うのにオススメの時間は朝。寝起きの状態から血圧を回復して、酸素を体へ行き渡せることで1日を快適に過ごしやすくなるためです。
できれば日光を浴びられるような大きな窓の近くでのびのびと取り組んでみましょう。セロトニン効果でよりすっきりできるかもしれません。
週に1回以上は行うことを心がける
最低でも1週間に1回以上は行うようにしましょう。ひとつひとつの動きはハードでないものが多いですが、しっかりと狙った部位にアプローチできるのがピラティスの特徴でもあります。
ただし、こうした運動習慣は続けてこそ、効果が期待できるもの。習慣を身に付けるためにも定期的に取り組むよう意識してみましょう。
動きやすい服装で行う
ピラティスに限らず、基本的にエクササイズは動きやすい服装で行いましょう。
身体を伸ばすことが多いので、身体にピッタリとしたトレーニングパンツなどがいいかもしれません。
どこの筋肉を使っているか常に意識する
ピラティスはどの筋肉を使っているのか意識することで、より高い効果が期待できます。
さまざまな運動を行うピラティスですが、それぞれのエクササイズで使っている筋肉を意識してゆっくりと取り組んでください。
まとめ
ピラティスは世界中で行われているエクササイズ。手軽に取り組めることもあって女性に人気です。紹介したように、動画でやり方を説明してくれたり、自分に合ったエクササイズも見つけやすかったりするのが特徴。
1週間に1度、朝に取り組むピラティスで健康的に1日をスタートしてみましょう。