僧帽筋の役割について
僧帽筋というのは、背中のもっとも表側にある筋肉で、上部僧帽筋、中部僧帽筋、下部僧帽筋という三つに分類できます。それぞれに他の筋肉と連動し、動作する役割を担っています。
こうした背中の筋肉が弱くなると姿勢が悪くなり、背中が曲がる要因ともなるのですが、案外注目されていない筋肉です。どういった役割のある筋肉なのか、知識を持っておく方がいいと思います。
下部線維は腕の後ろまわしと下ろす時に使う筋肉
僧帽筋の中で下部繊維は、腕を後ろに回すときと、おろすときに利用する筋肉です。この筋肉が弱くなると背中の柔軟性が少なくなります。
腕を後ろに回す筋肉が衰えることで、背中をまっすぐに引き上げる力も弱くなるので、姿勢が悪くなることもあるようです。背中の柔軟性が無くなることで、筋肉を使った時にトラブルを起こすこともあります。
中部線維は肩甲骨を内側に引き寄せる筋肉
中部繊維という場所は肩甲骨を内側に引き寄せるための筋肉なので、腕を上に上げたり、さげたり、後ろに弾く時等にも利用する重要な筋肉です。スポーツ選手などがこの筋肉を傷めてしまうと慢性的な症状が残る事もあり要注意です。
腕を動かすときに常に利用する筋肉となるので、トラブルとなると生活にも支障があります。この筋肉を鍛え、柔軟性を持たせておくことも重要です。
上部線維は腕の前まわしと引き上げる時に使う筋肉
上部繊維は腕を前に回すとき、また引き上げる時に主に利用されます。例えば電球を変えるなどの動作の時、この筋肉が弱いとずっとあげて作業するという事がしにくくなりますし、力が入りにくくなるのです。
前まわしがうまくできなかったり、痛みがあるという場合には、この筋肉の損傷が考えられるのです。生活に大きく利用する部位となるので痛みがある場合には、しっかり治すことも必要になります。
僧帽筋中部のストレッチ方法
僧帽筋のストレッチというと、「専門家の力が必要になる?」と難しく考えてしまう人も多いのですが、僧帽筋のストレッチは自宅で、またオフィスで仕事の合間などにも行う事が出来るのです。その方法を理解しておけば、ストレッチによって支障をきたさないように出来ると思います。
ストレッチ方法はいくつもあり、僧帽筋すべてをリラックスさせる方法を理解しておくとトラブルも少なくなるようです。いくつかの方法を紹介しますので実際にやってみるといいと思います。
シュラッグトレーニングで肩甲骨を下ろしながら鍛える
シュラッグトレーニングというのは、ダンベルやバーベルを利用したトレーニングとなります。ダンベルを利用する場合には、ダンベルを両手に持って体の横にぶら下げるようにし、両足を肩幅程度に広げておき、両掌を自分の方に向くように行う方法です。
両肩をギュッとすぼめてなるべく高さをだし、もっとも高いところで停止、1秒待ちます。その後、僧帽筋を緩めダンベルをもとの位置に戻すストレッチです。
ストレッチポールをうつ伏せで転がすストレッチ方法
ストレッチボールは柔軟性を高めたり、背中の筋肉を伸ばすときに利用すると効果的なグッズとなっています。ストレッチボールの上にあおむけに、背中を剃るようにして寝ころび、ボールを頭方向、足の方向に向けて上下に移動させる方法です。
これによって背中が大きく伸び、背筋に力を入れて行う運動となるので、背筋の力を養う事が可能になります。慣れていない人は動作をあまり大きくせずに行い、慣れてきたら大きな動作にしていくことがコツです。
僧帽筋上部のストレッチ方法
僧帽筋上部のストレッチ方法についてご紹介します。普段は、意識しないと伸ばす事が難しい部位のストレッチになりますので、しっかりと正しい方法でストレッチをするようにしてください。
背中をピンとした姿勢で座る
僧帽筋上部のストレッチ方法として重要なのは姿勢です。最初に背中をピンと伸ばした姿勢で座る事が重要なポイントになります。前屈みになってしまったり、逆に反り返るような姿勢になってしまうと、僧帽筋上部を効果的に伸ばす事ができませんので注意してください。
両手を後頭部で組む
背中をピンとした姿勢で座われたら、両手を後頭部で組んでください。両手を後頭部で組む際にはいきおいは必要ありません。ゆっくりと僧帽筋上部に負担をかけないように両手を組むようにしてください。
左斜めの方向に倒しながら30秒キープ
両手を後頭部で組めましたら左斜めの方向に倒しながら30秒キープします。この時も勢いをつける必要はありませんので、ゆっくりとイタ気持ちいい所を目処にして倒していきましょう。
右斜めの方向に倒しながら30秒キープ
左斜めの方向に倒しながら30秒キープがおわりましたら、最初の背中をピンとした姿勢に戻り、今度は逆の右斜めの方向に倒しながら30秒キープを行います。左と同様に勢いをつけずにじんわり倒すのがポイントになります。
僧帽筋ストレッチに欠かせない道具
僧帽筋のストレッチを行う時に、サポートしてくれるグッズも販売されています。こうしたグッズを利用すると、コツやポイントを抑えながら簡単にストレッチができ、効果的です。
筋トレなどにも利用できるので、僧帽筋を鍛えたい人、またストレッチして柔軟性を持たせたい人にも効果があるといわれています。グッズはいろいろあるので目的に沿ったものを選択するといいストレッチが出来るのです。
7秒で狙った筋肉を手に入れる! 自重筋トレ完全メソッド
「7秒で狙った筋肉を手に入れる! 自重筋トレ完全メソッド」という本は、自重筋トレを覚えたいという人のレクチャー本です。関節へのかなりの負担や、呼吸を止めて行うトレーニングではなく、筋肉を動かすときに呼吸を意識して行います。
筋肉量を向上させることのできる呼吸と共に行う筋トレです。鍛える部分には負荷をかけ、その他の部分はリラックスできるようなコツが一杯紹介され知恵ます。10年、20年経過しても衰えない体づくりに役立つ本です。
肩こり、頭痛、腰痛をラクにする特効法
肩こり、頭痛、腰痛をラクにする特効法という本も、僧帽筋などのトレーニングを効果的にまた間違った方法をしないようにと説明してくれている本となっています。運動不足、ストレス、姿勢のゆがみなどの現代人がもっている悩みを解消してくれる本です。
こり、痛みなどをひどくする前に解消させるコツ、ポイントがいくつも紹介されています。ツボ刺激の方が中心となっていますので、気持ちよく血行を促進し、痛みやコリをとってくる方法が理解できる本です。
カラダが柔らかくなる「筋トレ」! “動き””のフィジカルトレーニング
カラダが柔らかくなる「筋トレ」! “動き””のフィジカルトレーニングは、筋肉、関節の動きを徹底的に観察して作られている本となっています。ストレッチする時に、どのような部分に効果的なのか、理解しながら行う事が出来るのです。
動トレによって身体にいい効果をもたらすように構成されている本なので、日常生活の痛みやコリ、仕事による体のこりかたまりを改善してくれます。柔軟性を持たせるストレッチなども紹介されていますので、このトレーニング方法で身体がかなり楽になったという人が多いようです。
体を芯からやわらげる 健康ストレッチ
柔軟性のある体は故障が少なくダイエットにも貢献してくれるといわれていますが、その体の柔らかさを芯から持ってもらうために造られている本が「体を芯からやわらげる 健康ストレッチ」で人気を誇っています。常に重力にさらされている体をどうリラックスさせるのか、この本を読むと理解できるのです。
こり、痛み、ハリなどは、全て抗重力筋に集中するといわれており、それを解消することで体の不具合を調整するという事を説明しています。ストレッチを習慣化することで痛みやコリなどを改善できるという本です。
まとめ
背中に常にコリがあり、いつもぐっと背を伸ばしたくなるという人は多いのですが、それだけではなく根本的にコリ、痛みを解消する術を持つことが必要といわれています。ストレッチや筋トレで僧帽筋を鍛えることで、背中の違和感や痛み、コリなども解消できるのです。
具体的なストレッチ方法や筋トレを理解するのは、個人として難しい事ですが、詳しく説明されている本等があれば、自宅でも効果的なトレーニング、ストレッチを行う事が可能になります。老後になっても元気にすたすた歩ける人であるために、僧帽筋を鍛えるストレッチなどもしっかり行っていくべきなのです。