中性脂肪の基準値はどのくらい?検査方法も解説!

健診などで重要な指標となる中性脂肪。数値の高低で一喜一憂しがちですが、中性脂肪が蓄積する背景にはさらに根深い疾患が隠されている場合があり、中性脂肪の値を定期的にチェックすることで重篤な疾患を早期に発見することができます。中性脂肪のチェック方法や脂肪が蓄積してしまう要因について解説するとともに、中性脂肪がもたらす悪影響についてまとめました。

中性脂肪の基準値が重要な理由

肥満になる

人間にはもともと、過剰な食欲をコントロールするシステムがそなわっています。そのひとつが満腹中枢であり、食事に時間をかけるほど満腹中枢がはたらきやすく、食欲が暴走するのを制御してくれます。

しかしながら、早食いの人の脳では、満腹中秋が適切に作動せず、つねに許容範囲を超えたカロリーを摂取することになります。日頃の食習慣を変え、意識的に1回の食事に時間を費やすことで食事の量が自然に抑制され、脂質の摂取を制御することにもつながります。

脂質はある種の依存性があることで知られており、注意しなければ脂肪肝や高脂血症、高コレステロール血症などの生活習慣病に結びついてしまいます。重度の脂肪肝にある人の食事習慣を注意深くチェックすることは、恒常的な栄養バランスの乱れを是正するうえでも非常に有効なアプローチとなります。主に魚介類や野菜中心の食事メニューを積極的に取り入れ、栄養素を偏りなく摂取することで、肥満からくる生活習慣病のリスクを大幅に軽減することができます。

動脈硬化を引き起こす


中性脂肪は動脈硬化を悪化させる危険因子として一般的に知られています。さらに、血管は神経伝達物質の影響を受け、相乗効果によってさらに血圧を上昇させます。また、中性脂肪の高い喫煙者はよりいっそう動脈硬化のリスクが高まると言われています。

これを聞くと、「タバコを吸うと血圧が上がるの?」と疑問に思うかもしれません。何年もタバコを吸いつづけると、ニコチンの副作用が徐々に血管を劣化させ、動脈硬化がさらに進行します。この状態が慢性化すると、その影響が心臓に伝わり、最悪の場合には虚血性心疾患などを引き起こす可能性があります。

喫煙によってどのような悪影響を受けるかを知ることは中性脂肪を減らすうえでもきわめて重要です。特に病気がなくても、喫煙者の配偶者や子供が副流煙を吸うと、その悪影響が予想されます。すでに高脂血症などの病気を患っているのであれば、自分の体を大切にするためにも、できるだけ早い禁煙を検討するべきです。

事実、心臓病や生活習慣病の患者には禁煙が強く促され、禁煙外来との連携が促されています。自己流の禁煙では短期間で消滅する傾向がありますので、まずは医師に相談し、体質や生活習慣に合った禁煙プログラムを検討してください。喫煙は脂肪肝だけでなく、より重度の呼吸器疾患や心臓病を引き起こす可能性のある危険な生活習慣でもあります。

タバコのリラックス効果は他のアプローチに置き換えることができますので、高脂血症などの具体的な症状が認められた場合は、ただちに禁煙プログラムを導入し、タバコのない生活に切り替えることが必要です。

高脂血症にかかる


たとえ単純に体重を減らしても、高脂血症から完全に無縁でいられるわけではありません。 むしろ最近の研究では、痩せ型の人であっても高脂血症の傾向が強いことが示されています。このことからも、「太っているので高脂血症になる」というのではなく、「高脂血症が原因で肥満になる」と言うほうがより正確かもしれません。

高脂血症は結果として運動不足や動脈硬化を招き、ますます太りやすい体質につながってしまいます。また、高脂血症の状態で強制的に運動しようとすると、体が酸素不足に陥り、最悪の場合は心臓まひなどにつながる可能性があります。自分の裁量で運動メニューを組み立てるのではなく、医師の専門的なアドバイスのもと、合理的な運動から始めましょう。

心筋梗塞のリスクが高まる

ジャンクフードの過剰摂取が肥満や動脈硬化につながると想像するのは比較的容易ではないでしょうか。心筋梗塞をふせぎ、中性脂肪をつきにくくする最良の方法は、天然のジュースを飲むことです。とくに、カリブ海の周辺国に生息するアセロラは非常に栄養価が高く、現地では疲れたときの栄養補給に使用されています。

ビタミンCが豊富なので、ジュースとして飲んだとしても高い健康効果を得ることができます。フルーツジュースのカロリーはやや高いですが、人工的な甘さではなく植物由来の糖質なので、意識的に運動すれば代謝を促進することができます。いったん中性脂肪がつきやすい体質が出来上がってしまうと、運動によって脂肪を効率的に燃焼させることは困難であり、食事療法や薬物療法以外にはアプローチがなくなってしまいます。

心筋梗塞予防のためにも、できるだけジャンクフードの摂取量を減らし、かわりに天然ジュースを飲み、体質を少しずつととのえていきましょう。中性脂肪と心筋梗塞は密接に関連しています。心疾患のリスクを下げるためには定期的な運動が必要ですが、体を突然動かすとかえって心筋梗塞などの危険性が高まります。

生まれ持った体質は一朝一夕には変わらないので、合理的で緻密な運動計画を専門家とともに組み立てましょう。体内から体質を変えることも重要です。また、天然フルーツジュースには代謝を活性化するという大きな意味があります。

糖尿病につながる

脂質は本来、糖尿病のリスクを高めるものではありません。しかしながら、統計的に「脂質と糖質の摂取量には一定の相関関係がある」ことが医学的に知られており、甘い物を一緒に過剰摂取することで糖尿病のリスクが過剰に高まります。

カロリーの過剰摂取が当たり前になると食べることそのものが快感になってしまい、満腹中枢が正常にはたらかなくなってしまいます。もっとも、ここまで重症化するケースはきわめて稀であり、ほとんどの人は「脂質をセーブしつつ糖質の摂取量もおさえる」という基本的な食事療法によって症状の改善が見込まれると言われています。

中性脂肪を調べる方法

血液検査

血液検査では中性脂肪や血糖値のほか、血液濃度も測定されます。全身の水分が慢性的に不足すると、血中濃度が徐々に濃くなり、様々な病気が引き起こされます。動脈硬化は典型的な危険因子の1つであり、血液濃度が規定値より高いという事実は、血液が非常にドロドロであることを意味します。

ドロドロ血液は長時間血管内に留まる傾向があり、血管に損傷を与えるという弊害があります。早期の動脈硬化は局在化し、一定時間後に元の状態に戻るものの、慢性化すると血管を完全に修復することができず、最終的には血液が血管から流れ出ることになります。

脳梗塞は脳血管の閉塞によって引き起こされ、血栓の破裂は脳出血を引き起こします。重度の血栓症が起こっている場合、末梢血管への血流が止まるので血圧が降下し、極端に進行すると下肢の麻痺を引き起こす可能性があります。

体内の水分量は体重をこまめにチェックすることで把握することができます。1週間に4%を超える体重減少が見られる場合、脱水が疑われます。食生活などによる栄養状態の変化に伴う体重変動の大部分は、実際には日常的に発生しています。

水分不足による症状としては、認知機能や集中力の低下、記憶喪失、消化不良、筋力低下、四肢のしびれ、血栓症などが挙げられます。このような症状が見られた場合は、水分や塩分を適切に摂取し、血液をサラサラにすることが重要です。

エコー検査


体内に蓄積した中性脂肪を視覚化する方法としてエコー検査が挙げられます。腹部エコー検査では内臓を覆っている中性脂肪の面積をリアルタイムで把握することができ、「中性脂肪が体のどの部分に分布しているのか」がはっきりとわかります。

断面図を解析するCT検査とは異なり、中性脂肪の量と広がり具合が視覚的に把握できるため、患者にとっても今後の治療計画がイメージしやすくなるというメリットがあります。また、CTのように強力な磁場を必要としないため、環境の変化に弱い女性やお年寄りでも安心して検査を受けることができます。

中性脂肪を上げやすい食品

肉類

肉類、とくに牛肉の脂身などには脂質が豊富に含まれています。肉類中心の食生活をつづけていれば中性脂肪が過剰に蓄積してしまうのはある意味で自然な流れであり、当然の理屈とも言えます。中性脂肪を増やさないためには肉類を全面的に制限することが望ましいのですが、どうしても肉類が食べたい場合には比較的脂身の少ない鶏肉のささみをメインにするなど、脂質をむやみに取り入れない工夫が必要になります。

ただし、肉類を完全にシャットアウトしてしまうと慢性的なタンパク質不足に陥ってしまい、栄養バランスがくずれてしまいます。

アルコール

アルコールそのものには脂質はそれほど含まれていませんが、アルコールの過剰摂取をつづけることで肝臓の代謝機能が衰え、結果として脂質が正常に分解できなくなり、中性脂肪の割合が増えていくことになります。そのうえ、適量を超えたアルコールを連日飲みつづけると肝硬変やアルコール性脂肪肝など、中性脂肪以外の弊害がいろいろと生じてしまいます。

また、ビールなどの糖質を多く含むアルコールを日常的に飲みつづけると血糖値や尿酸値を上昇させる原因となってしまいますので、どうしてもアルコールを飲みたい場合にはなるべく糖質の少ないものに限定するようにしましょう。

中性脂肪を上げない食品

野菜

ヘルシーメニューの代表ともいえる野菜。野菜は脂質をほとんど含んでいないだけでなく、蓄積した中性脂肪の代謝および燃焼を促してくれる成分を多く含有しています。野菜だけでなく海藻類も脂肪を燃えやすくしたり、血液をサラサラにしてくれたりと健康維持に役立つ食材として重宝されています。

発酵食品

青魚とならんでDHAやEPAなどの不飽和脂肪酸を多く含むとされる発酵食品。不飽和脂肪酸には中性脂肪の代謝を助ける効果があり、なおかつ血糖値や尿酸値などをコントロールしてくれるはたらきがあることが知られています。

とくに、納豆に多く含まれるナットウキナーゼは血液をサラサラにしてくれる作用があり、血圧を下げて動脈硬化のリスクを低下させ、心筋梗塞などを起きにくくしてくれると言われています。また、納豆には良質のタンパク質が豊富であり、肉類を過剰に摂取しなくても栄養バランスをととのえることは充分に可能です。

まとめ


健康診断ではつい中性脂肪の基準値に一喜一憂してしまいますが、それ以上に大切なのは自分自身の肥満パターンを把握し、体質に合った体重コントロール法を組み立てていくことです。大部分の高脂血症は食事制限によって改善されると言われており、青魚や海藻類、発酵食品を積極的に摂取することで中性脂肪を日常的にコントロールすることが可能です。